タイの北部には、言わずと知れた温泉施設が数多く点在していて、野趣あふれる渓流の野天風呂から、水着着用の公衆風呂、貸切の家族風呂など、いろいろな施設があります。
今回ご紹介する「パートゥン温泉」は、無料の公共露天風呂と、有料の個室風呂と2種類用意されていて、個室なら家族での利用にも最適!
有料とは言っても、非常に格安で利用できます。
今回の記事では、
パートゥン温泉ってどんなところ?
入浴料はいくらかかるの?
パートゥン温泉への行き方は?
といった内容についてお話ししたいと思います。
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■目次
そうだ、温泉行こう!タイ最北の「パートゥン温泉」
チェンライ市街地から北に約35キロ。
パートゥン温泉のあるメーチャン郡は、ミャンマー国境からわずか40キロという地点にあります。
現在タイで開発されている温泉の中では「最北端」にあると言われていて、ほんの少し足を延ばせば、山岳少数民族の住む村や、お茶処メーサロンなどからも近い距離にあります。
今回は、私が住んでいるバンコクから自分の車で、タイ北部〜メコン川〜ラオス〜中国国境を2週間かけて回る旅の途中。山の上にある町メーサロン滞在中に、あるうわさを聞きつけました。
「山を下って、しばらく走ると温泉があって、ちょっと前にリニューアルオープンしたよ!」
日本にいた頃から「温泉」と聞けば飛び込んでいた私。温泉なんて、ここタイに移住してからそう簡単には行けなかった。
欲しくなると我慢できなくなるタイプの私は、いてもたってもいられなくなりまして・・!
まずはグーグルマップで場所をチェック。
おっ、わずか30キロ程度で行けるのか!?
前日の夜、メーサロンの気温は20°C。私は半袖しか持っていなかったので全身が冷えきってしまい、体調を壊してしまいまして・・。なので熱いお湯に浸かって温まりたいという気分もあり、すぐに決行しました!
嫁さんはタイ人なので、熱いお湯が苦手です。しかし、半ば強制的に連行したのは言うまでもありません(笑)
あなたのせいで風邪引いたんだからな・・?という名分を盾に、後部座席に嫁さんを放り込んで、温泉に向かって車を走らせました。
なんで風邪引いたの・・?詳しくはこの記事を参照ください・・
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「パートゥン温泉」は貸切個室風呂あり!
メーサロンから山をくだること約40分。
道路の右側に、温泉マーク入りの看板を発見!
ローマ字で「Pa Tueng Onsen」と書かれています。
ここに間違いない!
入り口から中へ進みます。
駐車場に車を止め、ふと後部座席を見ると、ガサガサと荷物を準備している嫁さん。
着替えや、シャンプー、歯磨きセットなどを小さなバッグにまとめています。なんと用意のいい・・。
私「あれ、温泉嫌いなんじゃなかったっけ?」
私「いやなら車で待ってれば?」
意地の悪いことを言う私。長袖パーカーのことをだいぶ根に持ってますからね・・(笑)
嫁「ぬるくすれば入れるもん!」
子供みたいですね!
なるほど、ここが番台ですか。おばちゃんが一人受付に座っているので、声をかけましょう。
ここに来る人の目的は1つしかありませんから、英語でもなんでも通じます。
こちらが料金表。
1時間制
1名1室利用 100B(約350円)
2〜3名1室利用 1名につき90B(約310円)
4名1室利用 1名につき80B(約280円)
タオルのレンタルは、1枚につき20B
他シャンプーや歯ブラシなど5B〜20B
個室の家族風呂でこの料金ですよ!
タイにある他の温泉のように、割高な外国人料金などはありませんし、料金表があるのでぼられることもありません。安心ですね!
基本は1時間制となっていますが、混雑していなければ多少過ぎても大丈夫だそうです。
私たちは2名1室利用なので、180B。あとバスタオルを1枚レンタルしました。20B。
合計200Bちょうどを受付で支払うと、おばちゃんが部屋に案内してくれます。
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久しぶりに入る本物の温泉に感激!
はじめにおばちゃんから、注意点の説明があります。
靴を脱いでから中に入ってください。
お湯は熱いので気をつけて、薄めて調節してください。
滑りやすいので気をつけてください。
パートゥン温泉で気をつける点はこの点だけです。
他には、日本の風呂と一緒で、
「ガラス瓶を持ち込まない」
「設備を丁寧に扱う」
などは、日本人ですから言われなくても分かりますもんね!
(日本人以外だと、この辺りのことは説明しないと分からない人もけっこういます・・)
リニューアルされたこともあり、またお客さんが帰ると1回1回きちんと掃除するので、室内は清潔な方だと思います。
タイル作りの円形2段浴槽は、座りながらお湯に浸かれるスグレモノ。
とはいえ、設備はこれだけです。洗い場(カラン)は水シャワーのみ。
さすがに日本にある温泉のような風情こそありませんが、遠い異国の地で温泉に入れるなんて・・それだけでも充分満足!
源泉の温度は約85°C、ph8〜9の弱アルカリ性とのこと。
ほのかに漂う硫黄臭が、かつて日本各地で温泉巡りをした日々を思い出させます。
ものの5分程度でお湯は上の方まで貯まりました。手を突っ込んでみると・・
「アッツ!!」
かなり熱くなりすぎたので水で少々薄めます。
そうやって適温を自分で調整します。だいぶいい湯加減になりました。
それでは温泉に入りましょう!
「ザバーン!」
気持ちいい!
疲れた体に染み込む〜!
ここの温泉は弱アルカリということもあり、肌がツルツルすべすべになるのです。こりゃいいや・・。極楽・・。
5分ほど入ると頭も顔も汗だくです。
タイ人嫁が熱い温泉を好きになる日は来るのか?
ドアを少し開けて、おばちゃんを呼びます。
「水ちょうだい!」
キンキンに冷えた水を買うことができます。10B(約35円)
一気に飲み干し、またお湯に浸かります。
嫁さんは熱い湯に入りたくないから、頭を洗ったり、体を洗ったりしてごまかしているようです(笑)
私「ほーら、そろそろ湯に浸かれや」
私「ぬるくしといてやったぞ」(うそです)
そうして、恐る恐る湯船に入ろうとする嫁に向かって、湯をバシャバシャかけます。そう、私たちは2人してまだ子供(ガキ)なのです。まるで小学生の兄妹みたいです。
嫁「熱っ!!!」
なんとかして温泉の良さを理解してもらいたいのですが、タイ人にはなかなか難しいのかな?(タイ人は熱いお湯が苦手な人が多いのです。お風呂だけではなく、ラーメンやお茶も、熱いと口に入れられません。)
それでも我慢して湯に浸かる嫁。
体を温めると何が良いのか、温泉は何がいいのか・・を、知ったかぶり全開で、ペラペラと力説します。(適当なことをほざきます)しかし、温泉関係のタイ語なんて使ったこと無いから全然知らないし(笑)
私のいい加減な説明を間に受けて、なるほど・・とうなずく嫁。
意外と温泉が気に入ったようで、出たり入ったりしながらですが、なんだかんだ30分ほどは入っていました。
湯上りは地獄
天国と地獄とは、このことを言うのでしょうか。
ここは東南アジアのタイだということを思い出す瞬間です。
湯船を出て、シャワーは浴びずに、極楽気分のまま体を拭きます。
しかし・・・
汗が全く引かない・・・!
上半身裸のまま個室の外に出ても、そこは気温30°C越えの世界!
さっきまで標高1000m、気温24°Cのメーサロン山にいたので、すっかり忘れていました。タイは暑いんだった・・。
だんだんフラフラしてきました・・
受付のおばちゃんが冷たい麦茶を持ってきてくれたので、一気に飲み干します。
何杯飲んでも汗が引きません。
仕方ないので一度自分の車に退散し、エアコン全開で風にあたります。10分ほどでようやく頭が回るようになりました。湯あたりというやつでしょうか?もともと風邪を引いていたせいかな?
だいぶ落ち着いたので、荷物を車に放り込んでから受付に戻りました。
日本語がわかる女性はいったい誰・・?
さっき受付にいたおばちゃんの他に、もう1人女性がいまして。
その方は、なんと日本語を話せるのです・・!
???となっているところに、今度は男性の声で「よ〜しよしよし!」という日本語が聞こえてきまして。
振り向くと、犬をあやしている男性の姿が・・。
聞けばこの日本人男性、チェンライに移住してタイ人の奥様と一緒にこの温泉を切り盛りしているとか。
ご主人は、普段は用事で出かけてることが多く、温泉の方は奥様に任せているそうで、ここにはあまりいらっしゃらないそうです。
お会いすれば分かると思いますが、ご夫婦とも非常に気さくで、とても話しやすい方でした。
もし引退したら、のどかなチェンライの田舎町でこんな暮らしもいいだろうな・・・なんとも羨ましい!
無料の公共浴場は水着着用で!
パートゥン温泉は、有料の貸切個室風呂の他に、無料の公共浴場も解放しています。
横の石畳をまっすぐに奥へと進んでいきます。
敷地は結構広いのです。
さらに奥に進むと、建物がいくつか見えてきます。
それも通り過ぎると・・・
温泉が噴出しています!!
結構な勢いです。お見事!
源泉の温度は85°C。間違ってもこの浴槽には入らないように!
ゆでダコになりたいならどうぞ(笑)
先に進むと、だんだんとお湯の温度が下がるような仕組みになっています。
30〜40°C前後のところに来ると、地元のタイ人たちがあふれています。
みなさん足湯を楽しんでいるようですね。
グターッと湯の中で寝そべっている人もちらほら。
ここ、無料で解放されている公共浴場では水着、Tシャツの着用が義務付けられています。(タイのほとんどの場所でこのルールになっています)日本の露天風呂のように裸で入ることは許されませんので注意が必要です。
熱い源泉に何かを入れているおじさん。
右の端には、カゴに入った何かがお湯の中でぶら下がっています。
ん?これはもしかして・・
温泉卵!
近くの売店で売られています。
2個入り20B(約70円)〜
私は、限りなく生に近い温泉卵が好物なのですが・・タイの卵を半生で食べるのはちょっと怖いため、今回はパス。
ちなみに、硬く茹でられた卵は嫌いなのです(わがまま?)
浴場の裏には、温泉が流れて溜まった池があります。
ちょっとした庭園になっているので、湯上りに散歩してみてもいいかもしれませんね。
パートゥン温泉のへ行き方・アクセス・場所
チェンライの市街地からパートゥン温泉までは、約35キロ。車だと約40分ほどで到着します。
レンタカーやレンタルバイクなどの足がないと、アクセスするのはちょっとハードルが高いです。または、チェンライからタクシーやソンテウをチャーターしていくのが無難です。
どうしても公共交通機関で行きたい場合は、チェンライのバスターミナルから出ているメーサイ行きのローカルバスに乗車、途中メーチャン病院を過ぎたあたりで下車し、メーサロン方面か、メーアイ方面のローカルソンテウに乗り換えます。
ただし、ソンテウは出発時間が決まっておらず、本数が少なく接続も悪く、タイ語が必須になるためかなりハードルは高いです。また、乗客がいないと判断されると運休してしまうので、帰りの足がなくて途方にくれることになります。なのでお勧めしません。
レンタカーなら1日借りても保険込みで800B前後(約2800円)からありますし、レンタルバイクに至っては1日200ー300B程度(約700〜1000円)で借りることができます。(バイクの保険は無いものだと思って自己責任で!)
また、自由に使える足があれば、温泉帰りにメーサロンに行ってみるとか、タートンの街に行ってみるとか、ミャンマー国境のメーサイに行くなど、観光の幅が広がります。
もちろん事故のリスクはありますが、タイは日本と同じ左側通行ですし、よほど運転が苦手な人でなければレンタカーを借りて回ることをお勧めします。
レンタカーやタイでの運転についての記事はこちら↓↓
足があるなら、温泉帰りにメーサロンの街に立ち寄ってみるのも面白い↓↓
まとめ
チェンライ県にあるタイ最北の「パートゥン温泉」。
個室風呂は貸切のため、家族連れにも最適です!
無料公共浴場もありますが、公共の方は水着を着用する制約があるので、有料の個室利用をお勧めします。料金も格安です!
弱アルカリの温泉は肌を滑らかにし、湯上りはすべすべ!女性には嬉しい(嫁がとても喜んでいて、パートゥン温泉を気に入った理由がこれです)
私も嫁さんもこの温泉が結構気に入りまして、タイ嫁はあれほどお湯を嫌がっていたはずなのに「明日も来たい!」とねだられまして・・結局北タイに滞在中2度ほど訪れました。
足がないと少し不便ですが、チェンライからの距離もそう遠くはないので、チェンライ観光の日帰りコース中に組み入れてみてはいかがでしょうか?
施設情報
「パートゥン温泉」(น้ำพุร้อนบ้านป่าตึง)
電話番号 099−515−1610
日本から +66 99 515 1610
営業時間 9:00〜18:00
定休日 要確認
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