先日、バンコクのラチャダーエリア・メンチャイ付近をバイクで散策していたところ、ふと目に入った看板。
その看板には漢字で「雲南超市」と書かれているではありませんか!
ちょっと気になったので、入店してみることにしました。
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■目次
タイ少数民族経営、バンコクの小さな食材店「雲南超市」
タイの北部は、ミャンマーやラオスと国境を接していて、昔からその地域にまたがって住んでいる山岳少数民族や雲南系の華人が多く暮らしています。
当地での暮らしがままならず、バンコクに出稼ぎ労働者として上京してきている人も数多くいて、その多くはバンコクのラチャダーエリアに暮らしていると言われています。
そんな彼らの食文化は一般的なタイ人とは異なり、独特なスパイスを使った料理を食べているのです。
しかし、バンコクにそんな料理を出す店はほとんど無く、彼らの多くは家で自炊しています。
今回紹介する「雲南超市」は、バンコク・ラチャダーエリアで暮らす少数民族や雲南系華人御用達の食材店なのです。
こちらのマンションの1階にその店はひっそりと佇んでいます。
看板には・・・
「タイ雲南マート」
「タイ北部山岳エリアの食材店」といった意味が書かれています。
うーん、いい響きですね・・!
タイ北部山岳地帯の文化に興味がある私としては、入店前からワクワクしています。
ミャンマー領出身の中華系少数民族などは漢字しか読み書きできない人も多いので、漢字の貼り紙もあっていい感じです。
それでは中に入ってみましょう!
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店内は、北タイ山岳民族の香りでいっぱい!
タイに数多くある「Big C」や「Tesco Lotus」などの大手スーパーは品揃え豊富で、お土産購入にもぴったりなのですが、一般タイ人が普段使わないような珍しい食材は全く取り扱いがありません。
北タイの食材は特にその傾向が強く、民族によって独特の食文化を持つため、その食材を大手スーパーが取り扱ってもほとんど売れずに廃棄となってしまうからでしょう。
しかし、そんな珍しい食材がここ「雲南超市」には揃っています!
店内の商品は、すべて「北タイ」「山岳エリア」「中国雲南省」「ミャンマー」でしか手に入りずらい食材に限られています。
すごいと思ったのは、タイのどこでも売られている物は「水」1本、「ジュース」1本売っていない!
この「媚びない」考え方がとても気に入りました!
つまり、ドアを開けた瞬間にここは「北タイの山岳エリア」にワープしてしまうということです。
とは言っても、外国人観光客が欲しがるような「山岳民族グッズ」などは一切置いていませんので・・。あくまでも彼らの食材専門店です。
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バンコク「雲南超市」で売られているもの
北タイの山岳エリアで食べられる料理を作るために必要な食材と調味料が見事に揃っています。
もやし・・?ですかね。スープにすると美味しいらしいです。
これはミャンマーの食材ですね!
ミャンマー語が書かれていて全く読めません・・。
クルミのような味の豆で、カレーの中に入れたり、砕いてクィティアオの中に入れたりするようです。
茶葉を乾燥させたものもあります。
そして気になるのが「蝦醤」!!
「蝦味」の「醤」ですよ。美味しくないわけがありません!
出ました!中国料理の素!
当地には、中国四川省の山奥から雲南省を経てミャンマー領に流れて行った「中華ルーツ」を持つ人も多いので、この味に親しみがあるのだとか。
「麻辣鶏」チキンを煮込むんですね。そして冷やせば私が好きな「口水鶏」の出来上がり。
「青花椒魚」これを入れたスープで魚を煮込みます。魚の代わりに、野菜や豚ひき肉を入れても美味しいとのこと。
「麻」の字が書かれています。見ただけでよだれが出てきます。
絶対うまいに決まってるじゃないですか。
もちろんお買い上げ・・・(笑)
やっと見つけた!バンコクで探すのは困難な「花椒」!
ずっと探していたんだよ・・お前のことを5年も前から。。
やっと見つけたぞー!!
5年ほど前からバンコク中を探し回って、ずっと見つけることができませんでした。
各スーパー、中国食材店、チャイナタウン「ヤワラート」、タイ北部の市場・・。どこにもありませんでした。
これは中国に行かないと買えないものだと思い、すでに諦めていたのですが・・。
いとも簡単に見つかってしまいました!
しかもこんなにたっぷり入って1袋60B〜(約200円)と安い!
2種類あり、赤みが強い方が「香り>しびれ」、黒っぽい方が「しびれ>香り」となっています。ともに60B〜。
嫁さんが最近「しびれ」にはまっていて、「四川料理店に連れて行け!」「麻辣麻辣!」と毎日うるさいので、2種類ともお買い上げ!
こんなものまで・・・。
「ドックニュウ」と言って、北部料理「ナムニョオ」を作るのに欠かせない食材です。
香ばしさが増して、味に深みが出るのです。
こんなにいっぱい入って70B(約240円)です。
ナムニョオの他に、きのこの炒め物や、鍋料理に入れてもいい感じ。
お会計はレジなどあるはずもなく、手書き伝票と電卓です。
店主のおばちゃんは、タイ語・中国語・雲南語・タイヤイ語・ミャンマー語・ラオス語を自由に操る6ヶ国語話者・・!全部読み書きもできます。すごい・・・。
毎日の暮らしの中で自然に覚えたそうです。
しかし英語は全く通じません。
「雲南超市」への行き方・アクセス・場所
最寄駅は地下鉄MRTの「ホイクワン」駅。
距離は2キロほど離れているので、徒歩でのアクセスは不可能に近いです。駅前からタクシーで40B程度、バイクタクシーだと30Bが目安になります。
近くには以前紹介した、タイスキと麻辣火鍋を両方楽しめる店「Happy Siki」メンチャイ店があります。
まとめ
バンコク・ラチャダーエリアにある住宅街の奥地に、ひっそりと佇んでいる北タイ・山岳民族食材専門店「雲南超市」。
一般的な旅行者は行かないエリアですし、興味がある商品もないとは思います。しかし「エスニックな料理好き」な人は一度訪れてみたら面白いと思いますよ!
バンコクの他の店では手に入らない食材が満載です。
特に「花椒」は日本で買うと高い!ここなら200円程度でたっぷり購入できます。(花椒にはグレードがあり、保存方法から見てもここのは低いものだと思いますが、それでも香りとしびれはバッチリでした)
私のように「変わったもの」が好きな人、特にバンコク在住の人は、足を運んでみてはいかがでしょうか?
メンチャイエリアで四川料理を食べるならここが絶対おすすめ!
ホイクワンで麻婆豆腐を食べるならここ!四川風じゃないけど美味しい・・
ラチャダーエリアで麻辣串焼きならこの店!
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