約750キロほど離れた東チベットの町、甘孜から成都まで戻ってきた私たち。
途中には何度か食事休憩があり、食べようと思えば食べられたのですが、トイレが心配だったので空腹と戦いながら我慢すること14時間。
成都についたら、おいしい四川料理が待っている!と自分に言い聞かせ、なんとか乗り切ってバスを降りたのは夜の20:21分。
バスターミナルの近くには中華食堂が多くあるので、そこで食事にしても良かったのですが、先ほど嫁さんと「成都についたら麻辣味の四川料理を食べる」と約束したばかり!
なので、時間もまだそんなに遅くないので、「成都・うまい麻辣探しの旅」に出ることにしましょう。
荷物を持って歩き出すこと約10分。
大通り沿いを歩いていたら目についた店があり、店頭に置かれたメニューをめくってみると・・。
私「おっ、ここ結構美味しそうじゃない?」
嫁「麻辣の料理はある?」
私「四川料理レストランだからあるよ!じゃあここにしよう!」
ということで、この時たまたま入ったレストラン「多味居」が予想以上にいい店だったのでご紹介したいと思います。
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■目次
新南門バスターミナルから春熙路方向に歩いて10分
中国ではGoogleの対応エリア外になるので、Googleマップが長いこと更新されておらず、GPSも迷い気味になります。なので中国の無料地図アプリ「百度地図」のダウンロードをオススメします。
バスターミナルを出て、大通り「新南路」を左に曲がり、錦江にかかる橋を渡ります。この時、横断歩道を反対側の車線に渡っておいた方がお店を見つけやすいです。
そのまま数分まっすぐに「春熙路」の方向に歩くと、右側に見えてくるのが「多味居」になります。
なお「春熙路」の駅からも徒歩10分くらいでアクセスできるので、立地はかなり良い方だと思います。
それでは、実際にお店で食事した時の様子をお伝えします。
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高級感のあるお店なのに、ファミレス価格の「多味居」
重い荷物を持って、バスターミナルからトボトボ歩くこと約10分。
この時、なぜこの方向に歩いたかといえば、まっすぐ歩き続ければ大きな繁華街があるから!
この先にある「春熙路」というのは、成都で一番の繁華街。なので、この方向に行けば、飲食店もたくさんあるだろうと判断したからです。
そして、その予想は見事に的中!
バスターミナルを出てからこの辺りまでは、長い橋や高架線の壁が続き、飲食店は何もありません。
しかしこの「多味居」より先「春熙路」にかけては、数多くのレストランが立ち並んでいます。
多味居のお隣には、四川省に何店舗も展開する火鍋チェーン「大龍火鍋」もありますね。
今回最初に目についた、この「多味居・味小館」ですが、ガラス越しに見る店内は結構豪華な作り。
高かったらどうしよう・・とも思いましたが、この日は朝・昼と食事を抜いたので、予算的に3食分つぎ込んでも大丈夫!
・・と変な理屈をつけてみました(笑)
店先に置かれたメニューをめくって見ると、金額は至って普通・・。だいたい1品300円〜高くても1400円程度の価格帯でした。
なので、迷わず突入!
結構ちゃんとした広いレストランです。
しっかり制服を着こなした服務員が席に案内してくれます。
今回案内された席はこちら。
厚地のテーブルクロスに、綺麗に並べられた食器。
いつも私たちが行くような、プラスチックの食器を使うような店ではありません。
座席の座り心地もよく、さっきまで長時間バスに乗っていて、ガチガチに硬くなった私のお尻が喜んでいるのが伝わってきます。
嫁「このソファー欲しい!」
おいおい、そこかよ(笑)
それではメニューを見ていきましょう。
四川料理レストラン「多味居」のメニュー
最終的に私がこのお店を気に入った理由は、味と価格・サービスのバランスが取れていると思ったこと。
中国の物価からしたら少し高めですが、日本で言う「ファミレス」と同程度かそれよりも安い!
1ページ目に出てきたのは、鶏の冷菜58元(約1200円)!
麻辣味のタレに漬け込んであるこの料理、大好物なのですが・・・残念なことに品切れ・・。そうか、もうすぐ閉店だもんな・・・。
どうやらこの店のおすすめメニューらしいです。
お店をブログで紹介したい旨を伝えたら、店員さん「日本人的にはかなり辛いと思うので、気をつけてください」と注釈をつけて欲しいとの事。まだ見ぬ、将来のお客さんに対してそれを言えるとは、気遣いができる店員さんですね!
英語は通じませんでしたが、そんな時は翻訳アプリと筆談です。
代わりにこちらをオーダー!
豚バラの麻辣ニンニク和え「蒜泥白肉」、29元(約500円)。
これも好きなメニューなのです。前回「陳麻婆豆腐」店でもオーダーして美味しかったのですが、あちらのはちょっと甘みが強い。
ここ「多味居」の料理は、果たしてどんな味なのでしょうか。
そして、私が気になったのがこちら「松茸捞饭」19元(約320円)
「捞饭」とは、半分煮えた米を途中で取り出し、セイロで蒸したご飯。
写真をみる限りスープのようにも見えますが、この中にご飯が入っているのでしょう。
聞いたら、「量は少ない」との事。なので私と嫁さんの分2人前を注文し、普通の白米も別でオーダー。
絶対うまそう!(結果大当たりでした!)
そして「麻婆豆腐」19元(約320円、安い!)を発見。迷わずオーダーします。
これは写真がなかったので、見逃さないように注意。
他には、こんな料理とか・・・
こんな料理や・・・
蒸し餃子とかもありました。うまそう。
物にもよりますが、価格帯は概ね20〜80元(約300円〜1400円)程度。
中国のレストランはちゃんとした店でも、比較的リーズナブルなところが多いです。少なくとも私が住んでいるタイ・バンコクの中華レストランよりは全然安い!
ちなみにドリンクはこんな感じ。
ビールが大瓶12元(約200円)〜、コーラは5元(約80円)。
他にお茶もありますが、そちらはそれなりの値段します。40元(約700円)〜で、ポットで出てきます。
さて、一通りのオーダーが終わったので、私はスマホで今夜の宿の場所をチェック。
現地で使えるSIMがあると、こういう時に重宝します。私は中国ネット規制に引っかからない「香港ローミングSIM」を事前に購入しておきました。
そして待つこと約10分。
最初の料理とご飯が運ばれてきました!
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しっかり舌が痺れる、花椒入り四川料理を食べよう!
まずはこちら。
豚バラの麻辣ニンニク和え「蒜泥白肉」です!
もう唐辛子で真っ赤ですね。さすが四川料理。
ニンニクの香りと、麻辣味独特の香ばしさが漂ってきます。
それではいただきまーす!
「・・・・・・・」
「・・・・・」
「・・おっッ、辛い!でも辛さの隙間から顔を出すゴマの香ばしさ」
「脂の乗った豚バラにニンニクが効いてシャキッと締まった味」
花椒ががっつり効いている訳ではないので、舌の痺れ具合はそこまで強くありません。なので、全体的にバランスよくまとまった味で食べやすい!
辛いのがオーケーな人なら、絶対おすすめの味です!
これだけでご飯2杯食べてしまいました(笑)
ん、肉の下になんかあるな・・・と思ったら。
器の底から麺が出てきました!
この麺がまたうまい!麻辣ダレを絡めて食べると、つゆなし担々麺を食べているような感じになります。ニンニクの風味がよく合う!
すでに結構な量を食べましたが、次にいきましょう。
運ばれてきたのは、こちら「松茸捞饭」。
松茸の乗ったあんかけご飯です。
この料理は特に松茸を推している訳ではなく、あくまで香りづけという位置付け。なので松茸は小さいものが上に乗っているだけです。
しかし、これがかなりうまい!
うまみたっぷりのあんと絡めて食べるご飯。
サイズが小さめな上、優しくて上品な味付けなので、女性にも食べやすい一品。
なんだこりゃ。
鴨(ダック)の煮込み。嫁さんがいつの間にか頼んだようです。
八角系の味付けなので、私はあまり好きではないのですが、鴨肉自体は柔らかくて美味しかったです。ということで、これは全て嫁さんに片付けてもらいましょう(笑)
ついに登場!我らの麻婆豆腐!
私は以前から麻婆豆腐が大好きでして、中華屋に行くと必ずオーダーします。
今回の旅の目的の1つに「本場・四川省の麻婆豆腐を食べ尽くす」というのがありました。
前回の「陳麻婆豆腐」や、寝台列車の食堂車、康定や甘孜の食堂に続き、これで何回食べたのでしょうか。
それではいただきまーす!
「・・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・ウオッ、舌が痺れる!!!」
さすが本場四川省・成都の麻婆豆腐。花椒がたっぷり入っているのは標準仕様です。
そして後から襲ってくる辛さ!
濃いめの味付けなので、ご飯がさらに進む!(これで4杯目+あんかけ飯+麺でかなりお腹が膨れています。)
豆板醤(豆豉?)系の味が奥にうまく隠れている上、ニンニクがほどよく効いているので、全体の味は思ったよりもスッキリしています。
もし豆系が前面に出てくると、ちょっとくどい味になるので、この店の麻婆豆腐は食べやすい!!
お会計はリーズナブル
さて、出されたものを全て食べ終わり、一服をしようと思い外に出ると、店員さんが来て服をツンツンと引っ張ります。
手に持ってきたのは「灰皿」。
やはり気が利きますね!本当は店内で吸っていいそうです。中国にある多くのレストランでは分煙されていないので、普段吸わない人からしたら煙が気になるかもしれません。
まさに私が子供の頃の日本のような感じです。
さて、そろそろいい時間になったので、お会計をしましょう。
伝票はテーブルに持って来てくれます。中国語では「マイダン」または「ジェージャン」と言えば通じます。ジェスチャーで伝えるなら、伝票を書くように手を動かして見せれば大体わかります。
この日のお会計は、私と嫁さん2名でお腹いっぱい食べて「158元(約2600円)」でした。(普通の人なら2名80〜100元分くらいで満腹だと思います。私が異常なのです(笑))
中国ではチップは不要です。
普通の食堂と比べたら高いですが、ここはちゃんとしたレストラン。それで飲み物代も込み、この店構えで、この味、この量で、この金額。
次回成都に行くときもまたここで食べたい!と思えるレストランでした。
「多味居」の営業時間
営業時間 10:00〜22:00(21:30ラストオーダー)
不定休(要確認)
まとめ
成都新南門バスターミナルや、春熙路繁華街からも徒歩圏内の四川料理レストラン「多味居」。
たまたま入った店でしたが、味は結構おいしくて、金額も比較的リーズナブル。
もちろん味だけで言ったら、探せば他にも美味しい店はたくさんあると思います。
しかし価格や店構え、アクセスなどのバランスを考えると、新南門バスターミナルからすぐ行ける、ちゃんとした四川料理レストランの中ではかなり上位だと思います。(「春熙路」の中心地まで行けば他にもたくさんありますが、ターミナルから春熙路まで歩くのは結構遠いです。)
この近くに滞在する予定の人、バスで成都新南門に戻って来た人で、食堂ではなくて本格的な四川料理を食べたいのであればおすすめです。参考になれば幸いです!
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