早朝5:00。
バンコクの街はひっそりと静まりかえっています。まだ日も出ていない暗闇の中、嫁さんと2人スーツケースを転がしながらタクシーに乗り込む。
いよいよ年末年始の中国・東チベット旅行に出発です。
これからしばらくの間、私が中国・東チベットで年末年始を過ごし、実際に見て体験してきたことを記事にしていきたいと思います。
中国成都、東チベット康定・甘孜エリアに興味のある方、実際に行く予定の方の役に立てれば幸いです。
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チェックイン!スワンナプーム空港で問題発生・・
タクシーの流れは順調。
私が住むバンコクのバンナーからスワンナプーム国際空港までは、距離にして30キロ弱。渋滞さえなければ約30分で到着できます。
予定通り、AM5:30ごろスワンナプーム空港到着。
私たちは大荷物を持って、今回搭乗する予定である中国東方航空のチェックインカウンターに向かいます。
いつも通り、事前にプリントしたEチケット、スカイチームの会員情報をプリントしたものをホチキスでまとめてあります。
つまり、チェックイン時に必要な書類は全てまとめてあるというわけです。
そして、ビジネスクラス用の空いているカウンターで、これをパスポートと一緒に提出します。
私は「デルタ・アメックスゴールド」というクレジットカードを持っているので、スカイチーム加盟の航空会社利用時は、エコノミーで予約してあってもビジネスクラスのカウンターでチェックインできるのです。
これにより、長い行列に並ぶことなくチェックインできる「はず」なのですが・・・
係員「あなたはエコノミークラスだから、あっちに並びなさい!(英語)」
「・・・!?」
私「Why?」
係員「(ため息をつきながら)ここはビジネスクラス専用。あなたはエコノミークラスで予約してるでしょ?だから、きちんと順番を守らなきゃダメなの。Can you understand??(全て英語)」
私はこの時点で「あ、この人さっき渡した書類をちゃんと見ていないんだな・・。」と気づきましたが、この言い方には流石に腹が立ったので、私の意地悪な部分がひょこっと顔を出しました。以下、やり取りの直訳です。
私「ゴールドメダリオンのステータスでもダメなの?」
係員「ゴールドなら大丈夫だけど、あなたはゴールドじゃないでしょ?」
私「もし私がゴールドだったらどうする?」
係員「(疑うような目つきで)それなら会員証をみせて?」
私「さっき渡しただろうが!」
この辺りのやりとりで、周りの人からかなり注目を浴びてしまいまして・・今考えると恥ずかしい。
係員「もらっていない!YOUはEチケットだけしか渡していない!」
私「嘘をつけ!!」
ここで騒ぎを聞きつけた警備員が登場。
事情を話しましたがなかなか理解してもらえず・・。
私「さっき渡したEチケットをもう一度よく見てみろ!」
係員「イエ〜ス」と指差しながら、そこで初めて2枚目があることに気づいた様子。さっきまで強気だった係員は段々と伏し目がちになり・・。
私「これはなんだ?なんて書いてあるか声に出して読んでみろ!」
係員「あぁぁ・・・会員証ね。ゴールドね。オーケー。」
これがもし一人だったら、完全に火がついてしまったので徹底的に詰めるところですが、せっかくの年末旅行なのに初っ端から余計なトラブルになりたくないので、大人しく・・
「 Can you understand?」と、さっき言われたセリフをそっくりそのまま言い返してやりました(笑)
とりあえずは無事に発券されたチケット。
教訓
次回からは「ゴールドの会員証」を上にして、もっと目立つようにしてホチキスで止める。
嫁さんの意見
「みんな行列でもちゃんと待っているんだから、割り込まないで同じように並べばいいだけの話でしょ。」
普段飛行機に乗らない嫁さんは「航空会社のステータス制度」というものをよく分かっていなかったようでした。なので、私が列に割り込んだから係員に叱られたのだと思ったそうです(笑)
(これが元で、チェックイン後に嫁と口論になってしまいました。。。別に割り込んでないし!行列に並びたくないから、高い会費を払ってカード作ったのです!なので、それを言われてしまったら本末転倒。)
誤解のないように解説
この係員は、スワンナプーム空港に雇われたスタッフ。なので中国東方航空は一切悪くありません。おそらく新人のスタッフなのでしょう。
私も熱くならないで、冷静に「さっき私た書類をもう一度チェックしてごらん?」と言えばここまでの問題にならなかったと思いますので反省。
残念ながら、昔からこういう性格なもので・・。私は、こちらには落ち度がないのに、いきなり強い態度で来られた場合に限り、サーっと心のカーテンが閉じます。そしてカーテンの隙間から絶え間なく撃ち返します。
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昆明行き、東方航空は定時出発
飛行機の出発は午前7時50分。
搭乗ゲートはG1A。さらに下に降りるエスカレーターが見えて嫌な予感がします。
7時10分になったら搭乗が開始されました。エスカレーターで降りていった先には・・・
やっぱり・・・・。嫌な予感は的中。
送迎バスが待っていました。
中国東方航空のデメリットとして、沖留め(バスで飛行機まで移動)の可能性が結構高いのです。
荷物が重い時は非常に面倒ですね。また雨が降っていると、バスを降りてから飛行機に乗る前にずぶ濡れになってしまいます・・・。まあ安いので仕方ないと諦めていますが。
飛行機に乗り込みます。
私たちの席は比較的前方になります。これもデルタ・アメックスゴールドのパワーで、なるべく前の席にしてくれるのです。
乗客はやはり中国人が多く、タイ人が少々といった具合でしょうか。日本人はおそらく私以外にいないでしょう(笑)
足元は、今までLCCばかり使っていた私からしたら充分な広さがあります。(私の脚が短いからなのか・・?)
中国東方航空についてはこちらもご覧ください!
下界には「秘境にある絶景」として知られる雲南省の棚田が・・!
やがて飛行機は定刻通りに出発し、どんどん遠ざかるバンコクの町を見下ろします。
今回の昆明行きフライトの航路は、タイの中部から、雲海で有名なルーイ県を経て、ラオスのルアンパバーン方面へまっすぐに北上するルート。
しばらくすると、目の下にはイサーン地方と北部を隔てる山脈が広がります。この辺りで機内食。
やったー、ヌードルだ!
中国東方航空のヌードルは「機内食としては」結構美味しい方だと思います。
あとココナッツゼリーのデザート。これも結構好きです。
機内食を食べ終わる頃には、ラオスのルアンナムタ〜ボーテン上空を飛行中。
中国とラオスの国境付近になります。
以前私は、タイの自家用車でここまで来たことがありまして。この付近はそれぞれの文化が行き交う、実に興味深い地域でした。
山岳少数民族が多く住むエリアとして、欧米人のバックパッカーに人気のあるところですね。
ふと下を見ると・・・
「棚田」だ!
秘境にある絶景として、行きたくてもなかなか行きづらい、雲南省にある景勝地です。(ベトナム北部でも見られます)
これは山がちな地形を利用した田んぼでして、春になるとここに水を張って農作物を育てます。それが棚状に段々となっているので、朝日や夕日を反射して見事に美しい絶景になると言われています。(私は写真でしか見たことがありません)
ちょうど今は冬季なのでお休み中かな?
拡大してみると、こんな風になっています。
今度シーズンになったら行ってみたいな・・などといつも思うのですが、アクセスがなかなか大変で、そう気軽には行けないのです。
飛行機は昆明の街に近づくと、徐々に高度を下げて行きます。そして一度昆明の上空を通過したあと、左にUターンするように大きく旋回します。
この時、遠くには雲南省からミャンマーにかけて連なる険しい山脈が見えます。見事な雲海。
この付近一帯は、第二次大戦後に起こった「国共内戦」の舞台になたエリアですね。当時共産党率いる軍に敗れた国民党軍の人たちは、この険しい山地を徒歩でミャンマー、そしてタイへと越えていったというから驚きです。
そんな歴史に想いを馳せている間にも、私たちが乗った飛行機はぐんぐんと高度を下げ、数分後には軽い衝撃とともに着陸。
今回の旅の出発地点「昆明」に到着しました!
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おまけ
昆明空港での入国審査は実にスムーズ。
嫁さんも特に何も聞かれることなく、無事に入国スタンプをもらえました。
係員さんはとても愛想がよく、英語で「中国には何日間いる予定ですか?」と聞かれまして。以前の中国では考えられない対応の良さだと感じました。
この国もだいぶ変わってきたことを実感。
そしてこのあと事件が起こります。
私は先ほど話した通り「スカイチームのステータス」を持っているので、荷物は真っ先に出てくるはずなのですが・・。
他の乗客たちはほとんど荷物を受け取り終わっているのに、まだ出て来ません。
「すでに誰かに持ち去られたか?他の人に間違えて持って行かれたのか?・・」
段々と心配になって来ました。
私たちは、この日の夕方には列車で成都に向けて移動する予定で、そのあとはバスでチベットに向かいます。ホテルも全て予約済みなので、スケジュールの変更は不可能です。
もしロストだったらちょっと面倒だな・・・。
預けたスーツケースに詰まっているのは、冬服や防寒用品など。ここで受け取れないと、全部買い直すか、最悪は旅行中止の危機・・・!
うーん。
険しい顔でそんなことを考えていると、コンベアの上にひょこっと出て来た私の荷物!(写真はイメージです)
よく見たら、上級会員の荷物に貼り付けられるはずの黄色い優先タグが「外されている・・・」
思い当たるとしたら、チェックイン時に一悶着あった係員・・・。
「・・・・・。」
まあいいや!荷物は無事に出て来たことだし、深く考えるのはここでやめよう!
まとめ
今回の教訓として、搭乗チェックイン時には「先に」プライオリティー会員であることを口頭でも伝えるべきだなと実感しました。
「綺麗にまとめて、わかりやすくプリントして出せば充分」という発想を見事に打ち砕かれました(笑)
どんなに綺麗にまとめても、それを係員が見てくれないのなら意味がありませんよね!
今回の記事では、スワンナプーム空港でチェックイン時のちょっとしたトラブル、そのトラブルの回避方法についてお伝えしました。
どなたか参考になる方がいれば幸いです。
ここから先、しばらくの間は「中国」そして「東チベット」についての記事を書いていきます!旅行者目線で、現地の最新情報をまとめていく予定です。
中国四川省・東チベットに興味のある方、四川料理が好きな方、近々行く予定の方&行きたい方、どうぞお楽しみに!
次回の記事はこちら!
昆明での買い出しは「カルフール」が便利です!
寝台列車の旅が始まります!
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