康定の町には、地元のチベット人が通う寺院がいくつかあり、前回の記事ではその中の1つ「南無寺」をご紹介しました。
その「南無寺」から南の方角に向かって10分程度進むと、康定にあるもう1つの寺院「金剛寺」があり、同じく徒歩圏内にある「跑馬山公園」と3ヶ所合わせて観光するのがおすすめです。
今回の記事では「金剛寺」への行き方、そして実際に行ってみたところ、どんな場所なのかをお伝えしたいと思います。
スポンサーリンク
康定・金剛寺へのアクセス・行き方・場所
中国ではGoogle Mapが更新されていないのと、GPSも正常に作動しないので、中国の「百度地図」を事前にダウロードすることをおすすめします。
なので、この記事のマップは参考程度とお考えください。
「南無寺」や「跑馬山公園」のロープウェイ乗り場から徒歩でアクセスするのであれば、大通りを南に向かって歩くと、右側に「情海假日酒店」というホテルがあり、その隣にある「金剛村」と書かれた門をくぐって坂を登れば到着です。
ロープウェイ乗り場からだと、徒歩で15分程度になります。
市街地から路線バスでアクセスするなら、1路・2路のどちらか、「政務中心」方面行きに乗車し「州电视台(州電視台)」停留所で下車。そこから徒歩5分程度となります。
タクシーでアクセスする場合、市街地から約10元。帰りのタクシーは大通りに出ればすぐに拾うことができます。
スポンサーリンク
「金剛村」の門をくぐり、金剛寺の入り口を目指す
この日私たちは、まず先に「南無寺」を訪れ、そのあと徒歩でこの「金剛寺」に行く予定。
南無寺から金剛寺まではたった300mしか離れておらず、徒歩で十分アクセス可能な近さ。南無寺を後にした私たちは、緩い坂が続く大通りをてくてくと歩きます。
金剛寺に向かう途中には、市街地とを結ぶ路線バスの停留所があります。
「州电视台(州電視台)」停留所です。
ここでは、南無寺や跑馬山公園最寄りの「公主橋」と同じく「1路・2路」のバスに乗降できます。
路線バスについては、前回記事や過去記事をご覧ください!
道の両側には、大小様々な飲食店(どれも中華料理)が立ち並んでいるので、お腹が空いた人はここら辺で休憩してもいいかもしれません。(聞いたところ、11月〜3月の冬季は閑散期とこのと。半数くらいは休業していた。)
ものの数分で、進行方向の右側に「情海假日酒店」という大きめのホテルが見えてきます。
このホテルの隣にあるのが、金剛寺まで続く「金剛村」の道になります。
このチベット感あふれる装飾がほどこされた門をくぐり、3分ほど歩けばお目当の「金剛寺」に到着です!
それではお寺に行きましょう!
スポンサーリンク
康定・金剛寺に行こう!
門をくぐってから数分。
一本道の突き当たりには、チベット風の大きな建物がそびえています。
その右にもチベット式の小屋があり、普段見慣れない景色に目を奪われます。
カラフルで美しい装飾はまさにチベットそのもの。
最近作り直されたようで、材料もまだ新しく綺麗なままです。
ここで1つ、思ったこと。
中国人(漢族)の人口も多く、中国色が強い東チベットの町・康定ではありますが、建物はどれもチベット風に作られています。
これを「中国人が作った町だからチベットじゃない!」と言ってしまったらおしまいですが・・。
実際には康定に住む「チベット人」の生活に密着して作られているので、それも含めて「現代チベット」なのではないか?と感じます。
ちなみに、英語が通じるチベット人2名に、この辺りの話を聞いてみたところ・・
チ「中国人がチベット風に作る建物と、チベット人が作る建物はちょっとデザインが違う。チベット人の中でも民族が別れていて、それぞれの民族によって、デザインの細部が違うんだ。」
チ「都市の景観としてはいいと思うよ。チベットのデザインがよく再現されている。」
と言っていました。
政府としては「チベット文化が観光資源になる」ということが分かり、あわてて保存・再現するように努めているということでしょうか。
まあ、単なる観光客である私としては、「もう変えられない過去」をほじくる権利はありませんので。。
この建物こそが、今回の目的地「金剛寺」の門になります!
その反対側には「マニ車」小屋があります。地元のチベット人たちが熱心にマニ車を回しながら「コルラ」していました。
雪をかぶったえんじ色の屋根が美しい。
小屋の中には10人くらいのチベット人が真剣に「コルラ」していたので、流石にカメラを向けるのは遠慮しました。
いつ見ても思うのですが、チベットの伝統装飾ってすごい手がかかっていますよね。
1つ1つ手作りで部品を作り、それをまた1つ1つ接合していくわけです。
機械で作っているのとは訳が違います。
職人さんたちも、これでちゃんと「メシが食えている」というのを見て安心しました。(この先訪れた「甘孜」の町には、チベット家具や木工品、装飾品を作る町工場がたくさんあり、みんな真剣に作業をしていました。)
それでは中に入りましょう!
チベット僧が寺院内で雪合戦!?
門の下には、これまた美しい装飾がなされています。
正面にはずっしりと構える本堂の姿が。
先ほど訪れた「南無寺」よりも少し小さめの寺院ですが、内部の作りはよく似ていて、正面に本堂、それを「コ」の字に囲うように僧坊が建てられています。
ちょうど本堂では説教中だったようで、大勢の僧侶が熱心にお祈りをしていました。
時折聞こえる笑い声も。高僧が何か面白い発言でもしたのでしょうか。
僧坊を正面から。
さっき見た、門と繋がっている大きな石垣の建物は、金剛寺の僧侶たちが寝泊まりしている僧坊だったのですね。
冬の日差しが眩しい。
晴れ渡る青空が広がっていますが、気温はあまり上がらず3℃。
カメラを持つ手が震えます。
南無寺と比べると、この金剛寺は比較的最近リフォームされたようで新しい。
柱や装飾などにもツヤがあります。
僧坊の廊下。
僧坊を正面から。
その全てに複雑な伝統装飾がなされています。
寺院内にはもちろんマニ車もあります。
こちらは一般チベット人が回していた、入り口の外にあった小屋とは別のもので、僧侶が回すものだそう。
・・とその時、本堂の中からざわめきが聞こえてきたかと思うと、若い僧侶たちが一斉に外に出てきました。
お説教が終わったのでしょうか。
チベットの僧侶たちは皆一様に、えんじ色の袈裟を纏っています。
その歳ですが、非常に若く、高校生くらいにも見えますね。
そんな時、少し年配の僧侶が、若い僧侶に向かって「雪玉」を投げつけ、走って逃げていくではありませんか!
それを皮切りに、10人くらいの僧侶が寺院内で「雪合戦」をはじめました。
そのあとは、本堂から出てきた他の僧侶たちも混じって、かなり本格的な試合に・・!
なんだか見てて微笑ましい・・。
まとめ
康定にあるチベット寺院・金剛寺。
路線バスで気軽に行ける上、もう1つの寺院「南無寺」や、観光スポットの「跑馬山公園」ロープウェイからも徒歩圏内。
市街地からは、タクシーでもわずか10元程度でアクセスできる距離にあります。
東チベットを巡る旅の途中や、バスの乗り継ぎ、高山病慣らしなどで、康定の町を訪れた際は足を運んでみてはいかがでしょうか。
コメントを残す