東チベット入り口の町・康定には、四川省名物の火鍋店がたくさんあります。
この日の観光を終えて、そろそろお腹が空いたな〜と思って町を歩いていた時、嫁さんが一言。
「火鍋食べたい!」
前日の夜に食べた、本場中国の麻辣火鍋が相当気に入ったようでして。
ちょうどその時、康定情歌広場あたりからホテル方面に向かう川沿いの道を歩いていると、目に入って来た看板「九倒拐砂鍋串串火鍋」。
よし、今夜はこの店に入ろう!
結果、リーズナブルで美味しく、店員さんも気さくでいい人たち。次の日も同じ店に訪れるほどの満足ぶり。
今回は、康定の中心地にある「九倒拐砂鍋串串火鍋」をご紹介したいと思います。
スポンサーリンク
串串火鍋って普通の火鍋と違うの?
まず「串串」を食べたことがない人向けに、どんなものなのかを簡単に説明しますね。
基本的には「火鍋」とほぼ同じなのですが、食材の扱い方が少し異なります。
普通の火鍋は、食材を店員さんにオーダーすると、お皿に盛って運んで来てくれます。
それが「串串」の場合、食材は串に刺さっていて、大きな冷蔵庫に並べられています。
串串はほとんどのお店で、食材を運ぶのはセルフサービスとなっていて、自分で好きなものを選んで、自分の席まで持っていきます。
食材は実物を見ながら選べるので、中国語が分からない人にとっては楽なシステムです。
肉類、内蔵類、野菜類、きのこ類が多く揃っています。
これらを鍋の中に放り込んで、グツグツと煮て食べる感じです。
食べ終わったら、店員さんが串を数えに来ます。
串の本数によって金額が決まる店と、串を重さで計算する店があるようです。
また、串ではなく「お皿」に盛られている食材もあり、それも金額が色やサイズで分けられています。
近年では、普通の火鍋店よりも、この串串火鍋の方が「カジュアル」ということで若い人を中心に受けているようで、人気急上昇中です!
ちなみにですが、私が住むバンコクにも、この串串火鍋店が続々オープンしていて、在住中国人や中華系の血が入ったタイ人を中心に連日賑わっています。
それでは、実際にお店の様子をお伝えしたいと思います。
スポンサーリンク
康定の串串火鍋「九倒拐」に行こう!
中国ではネット規制があるため、Googleマップをはじめ多くのWEBサービスを使うことができません。
なので、中国に行く前に「百度地図」アプリをダウンロードしておくことをおすすめします!
また、香港SIMでスマホを使うと、中国のネット規制は回避できます。
位置的にはこの辺り。
康定市街地の入り口にある橋から、徒歩3分ほどの場所にあります。
雪がかなり強く降っていて、写真がうまく撮れませんでした・・。
化粧品屋さんがあるビルの脇に「九倒拐砂鍋串串火鍋」へと続く階段が口を開けて待っています。
そう、この店は「お2階」にあるのです。
数日前に、バスの運ちゃんが「ビルの2階や3階に、結構うまい店が隠れてるんだよ!」と教えてくれたこともあり、普段だったら「ちょっと怖くて」選ばないような店に踏み込む勇気が出ました。
その「怖さ」というのは、海外の知らない町で、雑居ビルの2階以上に足を踏み入れること。ショッピングモールの2階とはちょっと意味合いが違いますよね!
このビニール製のビラビラが、田舎の古いキャバレーのような「怪しい」雰囲気を醸し出しています。
階段の入り口は電気が半分消えていて、やっぱり怖い・・。
意を決して、上に上がっていきます。
階段の途中には、営業許可書のようなものが壁に飾られています。
意外と普通の店なのかも・・・?
階段を登り切ると、そこには「ごく普通」の火鍋店が・・!
疑ってすいませんでした(笑)
結構広い店内。
おそらく100人単位で入れると思います。
囲い卓の他に、ファミレス風の卓、半個室の卓、窓際の卓と選ぶことができます。
今回私たちは、川が見える窓際の卓に通されました。
店内は、火鍋の美味しそうな香りが充満していて、熱気がすごい!
窓の曇り具合と結露が、外との温度差を物語っています。
それでは、早速食材を選びにいきましょう。
スポンサーリンク
康定「九倒拐砂鍋串串火鍋」のシステム
その前に、このお店のシステムをちょっと解説します。
まず最初に、普通の火鍋店と同様「スープ」をオーダーします。
真っ赤な麻辣と、白くて辛くない2色のスープがおすすめです。45元。
そして、食材は串の「重さ」を計算しているようですが、概ね1本1元程度。安いですね。
そして、お皿は種類によって10元〜なので、店員さんに聞いてみましょう。筆談で充分伝わります。
他に課金されるものとしては、飲み物代(コーラなど5元、ビール10元〜)と、タレ代(1人5元)。どちらもリーズナブルなので、そこまで気にする必要はないかと。
今回のお会計は、2名でかなり「がっつり」食べて(普通の人の倍以上食べる私です・・)、ドリンクも込みで176元(約3000円)。
中国の物価からしたら激安というわけではありませんが、ちゃんとしたレストランで鍋をしてこの金額なら充分納得の価格かと思います。
参考までに、レシートの写真を載せておきますね。
まずは食材を選ぼう!
鍋の種類を決めたら、まずは自分が食べたい食材を選びにいきます。
大きな冷蔵庫があり、その中に食材が収まっています。火鍋ということもあり「牛の臓器」が多いです。
センマイや胃のへんなやつ、コリコリした臓器(名前忘れました・・)、そして黄喉(大動脈)!大好物です。
若いお兄さん店員が、金額なども色々教えてくれます。
紙とペンを持ってきてくれるので、筆談で対応可能!
こんな感じで席まで持ち帰ります。
おすすめは「しいたけ」と「ニラのベーコン巻き」。かなり美味しい!
1串約16円ですから、気にせずどんどん食べましょう!
こちらは「鸭肠」、ダックの腸です!
これがかなりおすすめ食材でして、コリコリした食感が癖になります。
鍋の中にぶち込むのですが、煮すぎるといつの間にかどこかに消えてしまうので注意。
「黄喉」は牛の大動脈。
見た目はイカみたいですが・・。コリコリした食感がたまらない!
こちらも、火鍋するなら欠かせない食材です。ぜひチャレンジを。
ガンガンと鍋の中で煮込みます。
注意点は、赤い「麻辣」の方は「かなり辛い」点、そして煮すぎると食材にその辛さが染み渡り、食べられないくらいになってしまう点。
辛いのが得意でない人は、一旦「白」で煮て、火が通ってから、1分くらい「赤」で仕上げるという食べ方がおすすめです。
逆をやると、白い鍋がだんだん赤くなってしまうので注意!
美味しいタレを作るのは自分次第
この間に、タレを作っておきましょう!
タレを作るお椀に、自分が好きな薬味を入れます。
ケチケチせずに、どっさり入れましょう。
おすすめは「ニンニク」「ねぎ」「唐辛子少々」「ナッツ少々」、お好みで「パクチー」。
そしてオイスターソース少し。
最後に忘れてはいけないのが「花椒粉」!
席に戻ったら、さっき渡された「油」を注ぎます。
これは「ごま油」でして、火鍋のタレ用に1人1缶渡されます。(1缶5元)
これをどくどくと注いだら、よく混ぜます。
食材が出来上がったら、タレをたっぷりつけていただきます。
ニンニクとごま油の組み合わせって、なんでこんなに美味しんでしょうか?
この味は鉄板。日本人の味覚にもよく合います。
いい感じに煮上がりました。
えのきは味が染みやすいので要注意!赤で煮すぎると、辛くて食べられません・・。
どんどん食べましょう!
肉巻きセロリも美味しい!
これが串串です。四川省に行ったらぜひチャレンジしてみてください。
お会計を終えて外に出ると、雪が一段と強まっていました。
大粒の雪が舞う一面の銀世界。
昔よく行った長野・新潟や札幌を思い出します。
大雪に足元を取られながら、走ってホテルに戻ります。
気温はー5℃。チベットの春はまだまだ遠い。
まとめ
今回は、康定の中心地にある「九倒拐砂鍋串串火鍋」をご紹介しました。
美味しくて、明朗会計。そして他の火鍋屋よりも少しリーズナブル。
通りに面した窓からは、街を流れる川を見下ろすことができます。
康定に行く予定の人、東チベットを回る予定の人の参考になれば幸いです。
コメントを残す