バンコクから約3時間で行けるリゾート地・ホアヒンには、古くから使われている鉄道駅があります。
バンコクからシンガポールまで繋がっているマレー鉄道(タイ領内はタイ国鉄)の主要駅として栄え、開業当時からの歴史ある駅舎が今でも使われています。
「タイで一番美しい駅」とも言われ、インスタやフェイスブックなどSNS映えするので、タイ人はもちろん多くの外国人が撮影に訪れるスポットになっています。
今回の記事では
タイ国鉄・ホアヒン駅ってどんなスポットなの?
ホアヒン駅にはどうやって行くの?
どうやって入場するの?
といった内容についてお話ししたいと思います。
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■目次
タイで一番美しい駅舎って・・?
誰が言い出したのかはわかりませんが、タイで一番美しい駅舎と評判の「ホアヒン駅」。
この駅は、バンコクから約200キロ地点にあり、この先ずっと南下すること約1000キロあまり。マレーシア国境パダンプサール駅、そしてスンガイコロック駅までを結ぶ、タイ国鉄南本線の主要駅となります。
ホアヒンについてはこちらをご覧ください。
第2次大戦前にマレー半島南部を植民地としていたイギリス人が、保養のためのリゾート地として目をつけたのが、ホアヒンの歴史の始まりだそうです。
その後、バンコクから程よい距離ということもあり、タイ王室の保養地として開発されていきました。
当時ホアヒン周辺の道路はほとんど整備されていなかったため、王族の移動には鉄道が使われていたとのこと。日本でいう「お召し列車」ですね。
その王族専用の待合室が駅のホームに設置されていて、外から見学することができます。
それでは、ホアヒン駅に行ってみましょう!
「ホアヒン駅」への行き方・場所
ホアヒン駅は、ホアヒンリゾートエリアの中心部・ヒルトン付近から約2キロほど離れています。
徒歩でアクセスする場合は、ちょっと遠いですが約20〜30分ほどで到着できます。
マクドナルドの道(ホアヒン・ソイ61)を大通(ペッカセーム通り)方面へまっすぐ進み、信号を越えてさらにまっすぐ(ホアヒン・ソイ76)進むと正面に駅舎が見えてきます。
車をチャーターする場合は、ホアヒン駅だけを訪れるのはもったいないので、他の観光スポットと組み合わせて、半日〜1日1000〜1500B程度で交渉するのがおすすめです。
バンコクから鉄道でアクセスする場合は、タイ国鉄の始発駅「バンコク駅(ホアランポーン駅)」から乗車します。1日約10本の列車がホアヒン駅に停車します。
ホアヒン駅で降車後、駅舎を見学して、トゥクトゥク(ソンテウ)で市街地(予約したホテル)に向かうのが一般的です。
鉄道を利用してアクセスする際の注意点ですが、一部の列車は長距離の「寝台列車」になるため、料金はかなり割高になります。またエアコンのある・なしでも運賃が変わります。切符購入時に窓口で確認しましょう。
参考までにバンコクからだと、エアコン付きの特急列車で約300〜400B(1200円程度)になります。
詳しくはこちらをどうぞ
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「ホアヒン駅」に到着!
大通りから200mほど奥に入ったところに、ホアヒン駅はそびえ立っています。
歴史を感じる、風格のある佇まい。
多少の改築はされていますが、開業当時の趣を残した駅舎となっています。
クリーム色を基調とし、アクセントカラーの赤が映える!
柱や窓枠など、細かいところにもこだわって作られています。さすが王族が利用した駅ですね!
この日外の気温は35℃!
ここまで歩いて来たので、頭から汗だくになってしまいました。
駅舎の待合室は日陰になっているので、一瞬ですが汗が引きます。本当はセブンとかに飛び込んで、一度体をクールダウンしたいところですが・・。
駅の周りには何もない・・・。
コンビニどころか、飲食店すらないのです。
タイでは、鉄道駅の周りはあまり開発されていないというパターンが多いですね。
こちらが時刻表になります。
バンコクとタイ南部方面を結ぶ長距離列車が24時間発着しているのが分かります。
この路線の終点・パダンプサール駅では国境検問所があり、マレー鉄道に乗り換えてクアラルンプール、そしてマラッカ、ジョホールバル、シンガポールまでが繋がっているのです。
以前はマレーシア直通の国際列車(バタワース行き)が走っていましたが、現在は残念ながら廃止されてしまいました。
鉄道の旅は風情があるので好きなので、2012年タイに住み始めてから何度も南本線に乗車してマレーシアまで行きまして・・。
実に懐かしいですね・・。
しかしホアヒン駅にきちんと訪れたのは、今回が初めてになります。いつもは車窓から眺めるだけでした。
それではさっそくホームに上がってみましょう。
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タイ国鉄「ホアヒン駅」のホーム
タイ国鉄の駅には、改札口というものは存在しません。
よって、駅のホームに入るだけなら「切符」や「入場券」は必要ありません。
(バンコクのMRTやBTS、エアポートリンクは日本と同様、ホームに入るには乗車券が必要です。入場券はありませんので、ホームに入るだけというのは不可能です。)
青空と赤いアクセントカラーのコントラスト!
美しい駅舎というのは本当ですね。
この日も多くの観光客がホアヒン駅を訪れ、セルフィー撮影に勤しんでいました。
中にはフルサイズ一眼で三脚を立てて、本格的に撮影する人も。
このカラーで全て統一されています。
きちんと清掃されていて、とても綺麗な状態が保たれていますね。
タイ国鉄の駅では、線路に自由に降りることができます。
列車の本数が少ないので、列車が来ない時間帯なら危なくありません。なので、レールに座って撮るとか、線路に寝そべるとか、普段日本ではできないポーズとアングルで撮影できます!
みんなそういうポーズで撮影を楽しんでいました。
駅員さんに見られても、怒られることもありません。
必ず上下線の列車時刻を調べて、左右を目視してから線路に降りること!
そして案内放送や鐘の音、笛の音を聞いたら、列車が見えなくても、安全のために速やかに線路を離れること!
「駅員さんに怒られない」=「自己責任」です。万が一列車に轢かれても自分の責任です。
大体は列車到着前に「ピンポンパンポーン」と放送があり、接近したらカンカーンと鐘が鳴ります。
ただ一直線に伸びる鉄路。
これが他国マレーシア、そしてシンガポールまで繋がっていると思うと、どこかワクワクするのは私だけでしょうか。
アジアの壮大さを感じずにはいられません。
「ホアヒン駅」王族の待合室
この駅は、王族が列車で移動していた頃に使われていた待合室が保存されています。
一般人は立ち入りが制限されていますが、外から見学したり、写真に撮るのは自由です。
小さなお寺のような建物に、仏教国タイを感じます。
日本国鉄の車両発見!
駅の外、通りの反対側に何やら車両のようなものが。・・
何だろうと思い、近づいてみると・・・
どーんと鎮座していたのは、日本で使われていた中古車両「キハ58・28」。
昭和の時代から(私たちの親世代・おじいちゃん世代です)日本各地で急行列車として走り、廃車されたのちタイ国鉄に譲渡され、少し前までは元気に活躍していました。
一時期は、タイ南端のハジャイまで、1000キロ以上の距離を走り抜ける急行列車でも使われたほどの実力派(普通車なのに2等車扱い。日本時代よりも出世したのかな?)
今では引退して、ホアヒン駅前にて、図書館・資料館として利用されているようです。
ご丁寧にレールまで敷いてもらって・・。
これも懐かしい・・。
かなり昔ですが、私が日本一周した頃によくお世話になった車両です。
入り口で靴を脱ぎます。
車内はフローリングが敷かれていて、綺麗に整備されています。
車内にはボックスシートが配置され、改装した上で図書室や写真館として利用されています。
王族の方がホアヒン駅を利用した時の写真などが展示されていて、誰でも自由に見学可能です。入場無料です。
こちらはタイ王室が、中古車両を無償提供してくれた日本に対し感謝の意として、引退後も資料館として使い、当面の間保存することを決めたそうです。
鉄分のある人は、ちょっとのぞいてみては?
ホアヒン駅まとめ
観光客の人がここに来て写真を撮るのは、駅舎、線路、ホーム、そしてこの待合室。
人によっては「えっ・・これだけ?」と感じることもあるでしょう。確かにホアヒン駅にはこれだけしかありません。10分もあれば見終わってしまう人もいると思います。
なので、一般的な「観光スポット」として考えると、ちょっと弱いかもしれません。
逆に、鉄分のある人や、歴史からロマンを感じるタイプの人は喜ぶかと思います。(私みたいなタイプ)
こういう人(私も含め)は、1時間以上いても飽きないのです(笑)暑い中待たせたので、嫁さんは怒って先にホテルに帰ってしまいました・・。
(後処理が大変でした・・)
とは言え、ここは空き時間にでも見れる場所なので、他の観光スポットに行くついでに立ち寄っても良いと思います。
また鉄道好きな人なら、ぜひ長距離列車の発着時間に合わせて訪れて見てください。重厚でなかなかいい雰囲気ですよ〜。(列車は時間通りに来ませんが・・)
フォトジェニックな写真が撮れる名スポット「ホアヒン駅」へ、タイの歴史を感じに出かけてみてはいかがでしょうか?
駅を見終わったら徒歩でナイトマーケットまで10分!
ホアヒンでイタリアンならここが一押し!
ホアヒンといえばビーチです!
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