バンコクには数多くのイサーン料理店があります。
しかし、どの店もメニューは似たり寄ったりで、一体どの店に行けば「本場」の味に近くておいしいイサーン料理が食べられるの?という人もいるのではと思います。
そこで、私が今までバンコクにあるイサーン料理店巡りをした中で「一番本場に近い味」「一番美味しい」と思えるお店を1軒紹介したいと思います。
しかし、ここは「ガチ」なお店です。
駅から徒歩でのアクセスはできず、メニューがタイ語だけで、店員さんは英語が通じないので、タイに慣れていない人だとちょっと大変かも。
しかしその分、変に「観光客慣れ」していなくて、味付けは本場のイサーンそのもの。
ローカルな雰囲気の中で、本場のイサーン料理を食べたい人にはぴったりのお店です。
今回の記事は
バンコクで「本場の味のイサーン料理」を食べたい時におすすめのお店は?
タイ語のメニューでどうやってオーダーしたらいいの?
イサーン料理のおすすめメニューは?
といった疑問にお答えします。
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■目次
バンコクのおすすめイサーン料理「スティフォーン」に行こう!
まず、イサーン料理とはなんぞや・・?という方は、こちらの記事を読んでください。
詳しく書いてあります。
「スティフォーン」は、バンコクのラチャダーエリアに2店舗営業しています。詳しい場所や行き方は記事の最後をご覧ください。
今回は、プラチャーソンクロ通りソイ2にある「BU店」を訪れました。
システムや味、営業時間などは2店舗とも基本的に同じです。
こちらがお店の看板。
タイ語だけで書かれており、まさにタイ人(イサーン人)向けの食堂です。
タクシーで行かれる場合は、この写真を運転手に見せればだいたい知っていると思います。それくらいイサーン人の中では有名なお店なのです。(運転手の担当エリアにもよりますが・・)
この「BU」と書かれた看板が目印です。
プラチャソンクロ通りからソイ2に入った場合は、左側に「BU」があり、通りをはさんだ右側に「スティフォーン」があります。
それではお店に入りましょう!
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ローカルな雰囲気満点のイサーン料理店「スティフォーン」
お店の中は混んでいることが多く、従業員がせわしなく動いています。
その中から一人を捕まえて、来店人数を伝えましょう!
まずはそこから始まります。
この程度は「ワン」「トゥー」「スリー」などの英語と、指で人数を示すなどのジェスチャーを合わせれば伝わります。
手前に調理台があって、奥が客席となります。
一応屋根はありますが、全席オープンエアです。エアコンなんか当然ありません。
席に着いたらメニューを持ってきてくれます。
まずはドリンクを注文しましょう。
ビールは「シンハー大瓶(80B)」「リオ大瓶(80B)」「ハイネケン大瓶(80B)」があります。
ウィスキーは庶民の味方、タイ産「センソム小瓶(250B)」です。割りもののソーダは15B。氷は小10B、大30B。
飲まない人は「コーラ(15B)」か「水(10B)」があります。ジュースや甘いお茶は各種20Bとありますが、品切れの時が多いです。味も不安なので、この辺は事前にセブンで買ってきましょう。
(店に同じものがあるのに外から持ち込むのはマナー違反です・・。多分何も言われないけど・・・。)
注意点は、日本と違い「水」や「氷」にも料金がかかること。
もし飲まないなら、やたらに水のボトルを開けないようにしましょう。(とはいっても10Bなので30円程度ですが・・)
イサーン料理に慣れている人で、食べたいものが決まっているならドリンクと同時に注文しましょう。
イサーン料理「スティフォーン」のチムチュム
このお店のメイン、一番の「売り」は何と言っても「チムチュム鍋」です。
他店を圧倒するスープのうまさで、何度も行きたくなる味。
チムチュム鍋についてはこの記事をお読みください。
システムは、1セット80B〜で、セットには「スープの鍋」「野菜セットと春雨」が付いてきます。
その他の具材は
1皿10B
白菜・バジル・空芯菜(パッブン)・春雨(ウンセン)・卵(カイ)
一皿30B
豚肉(ムー)・鶏肉(ガイ)・牛肉(ヌア)・いか(プラムック)・小腸(サイ)・レバー(タップ)・ハツ(フアジャイ)・白身魚(プラー)・睾丸(シヤンチー)
一皿40B
えび(クン)
で欲しい分だけ個別に注文します。
付属の辛いタレにつけなくても美味しくいただけます。
タレさえつけなければ全く辛くないですし、バジルを入れなければクセもほとんどありません。
イサーンを語るなら、ぜひ一度はチャレンジ!
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イサーン料理「スティフォーン」の一品料理
スティフォーンの料理は30B〜と安く、スクンビットやシーロムのイサーン料理店よりもだいぶリーズナブルです。
そして1つ1つが小皿で提供されるので、たくさん頼んでも食べきれる量で安心です。
ではメニューを見ていきましょう。
まずはイサーン料理の前菜とも言える「ソムタム」から。
イサーン料理に慣れていない人は、バンコク式「ソムタム・タイ」から始めるのが良いと思います。
慣れている人や、イサーン本場のソムタムを味わいたい人は「ソムタム・プーパラー(プラーラー)」。
他にはきゅうりのソムタム「タムテン」、卵乗せ「ソムタム・カイケム」、コラート式「ソムタム・コラート」などがあります。
どれも30B〜50Bとリーズナブル!
ただし、普通のオーダーで「めちゃくちゃ辛い」ので注意!
辛くしたくない場合は、タイ語で「マイ・ペッ」と伝えましょう。
また、「ソムタム・タイ」以外は調味料の事情で、慣れない日本人だとお腹を壊しやすいので注意。
左上は、豚トロの炙り「コー・ムー・ヤーン(40)B」(辛くない)
内臓(腸)の炙り「サイ・ヤーン」(40B)」(辛くない)
豚タンの炙り「リン・ヤーン(50B)」(辛くない)
牛の炙り「ヌア・ヤーン(40B)」(辛くない)
牛の乳炙り「ノム・ウワ・ヤーン(50B)」(辛くない)
この中では「コームーヤーン」と「リンヤーン」がおすすめ!
水貝「ホイケーン(50〜100B)」(半生なのでお腹を壊しやすいです)
アヒルのくちばし炙り「パク・ペッ(70B)」(辛くない)
豚ひき肉のハーブ和え「ラープ・ムー(40B)」(辛い!)
豚レバーのハーブ和え「タップ・ワーン(40B)」(辛くて、半生なのでお腹を壊しやすいです)
アヒルのハーブ和え「ラープ・ペッ(40B)」(辛い!)
辛い料理はオーダー時に「マイ・ペッ」で、辛さ控えめにしてもらえます。
他にも、タイ語が話せてイサーン料理に詳しい人なら、メニューに無い料理やアレンジもオーダーできます!
イサーン料理店での食事の前にする儀式とは・・
オーダーしてから待つこと数分。
まずは氷と食器が運ばれてきました。
金属のタンクに氷が入っています。10B。
最近のタイでは、以前のように「氷」でお腹を壊すことはあまり無くなりました。ちゃんと業者の氷を使っているからです。
それでも、地下水を浄水している場合は「硬水」なので、人によってはお腹がゆるくなるかもしれません。
水は各テーブルに2本ずつ置いてあります。有料(10B)なので、飲まないなら開封しないように。
庶民向けの食堂では、食べる前に儀式を行います。
「食器をティッシュで拭く」のが大事な儀式なのです(笑)
店にドアや壁がない屋外スタイルなので、食器にホコリをかぶっている可能性があります。そのため、地元の人はこのようにティッシュで拭くことが多いです。
スプーンとフォークも同様です。
イサーン人の友人と一緒にイサーン料理店に行った時、これをみんなの分やってあげると一目置かれるでしょう。
「おっ、この人知っている人だな・・!」と。
自分の分だけやるのはダメですよ!(笑)
イサーン食堂「スティフォーン」の料理
その後数分で続々と料理が運ばれてきました。
まずは「ラープ・ペッ」
ダックの肉や内臓などを加熱しながら、ハーブで和えた一品料理です。
旨味が凝縮されていて、実にうまい!
これはおつまみにもなり、ビールとよく合います!飲む人にもぴったりです。
「スティフォーン」のラープ類は、「味の濃さ」「酸味」「辛さ」などの味付けバランスが絶妙なのです。
店によっては「酸味」が効きすぎている所も結構あります。ラープはレモン果汁を多く使うためです。
これはレシピというか、シェフの出身県や好みにもよって変わります。あとはシェフが酔っ払っている場合とか・・(笑)
スティフォーンは今まで数え切れないくらい利用していますが、味付けに関して一度も外れたことがありません。
「ナムトック・コー・ムー・ヤーン」
豚トロ炙りを、ラープ(ハーブ和え)にしたもの。
脂が乗っていてうまい!
「タップワーン」
半生のレバーなので、慣れないとお腹を壊します。でもレバーは半生がうまい・・・。
ちなみに私は翌日大丈夫でした(笑)
以上3点は基本同じ味付けです。ハーブの味が効いてて人によってはクセが強すぎるかも。
初めての人は「ラープ・ムー」の「マイ・ペッ(辛さ控えめ)」あたりから挑戦してみてください。
「ソムタム・テンクワー」通称「タム・テン」
きゅうりのソムタムですね。
標準で「パラー(プラーラー)」という発酵調味料がかかっているので独特の「くさみ」があります。慣れれば美味しく感じられますが・・。
標準よりも辛くしてもらったら・・・。
「ボワっ」と火を吹きました!
10分は舌がヒリヒリします。こんな時に間違ってもコーラなど炭酸は飲んじゃダメです。
炭酸が反応するため舌の上で辛さが大暴れして、ひどい時には口内全体で炎症を起こし、本当に病院送りになります!
スープは「ゲーン・オム・ムー」をチョイス。
これは、イサーンスタイルのスープで、各種ハーブと唐辛子、丸茄子、きゅうりなどと豚肉を煮たものです。
ハーブがふんだんに使われているので、味付けはかなりクセがあります。しかし基本は「野菜スープ」なのでとてもヘルシー。
ちなみに「ゲーン」は日本語に直訳すると「カレー」ですが、スープ類全体に使う単語です。
イサーン料理の組み合わせ
一般的なイサーン料理店で注文する時の組み合わせを説明します。
2名の場合
ソムタム1種類+ラープ1〜2種類+スープ類1種類+もち米人数分
くらいが適量で、一番ポピュラーな注文です。
まあ、食べたいものを好きに頼んだらいいのですが(笑)
これがもち米。
竹を編んだ小さなカゴに入っていて、かわいらしいですね。イサーンに行った時、このカゴをお土産に買って帰る旅行者が多いようです。
もち米は手づかみで、ワイルドに食べます。
料理を口に運んだあと、もち米・・という風に交互に食べるのがポイント。
イサーン料理にもち米は非常によく合います!これが普通の白米だと、なんとなく「間が抜けた味」になります。
こんなのもあります。
ビーフンのにんにく炒め。豚皮の唐揚げ付き。
香ばしい香りが食欲をそそります。そして「ソムタム」や「ゲーンオム」とよく合います!
タイ語の名前は忘れたので、食べたい人は店員さんにこの写真を見せてください!
チップは必要?
このお店は庶民的な食堂なので、チップは特に必要ありません。「美味しかった」「色々面倒を見てくれた」などを感じたらお会計後のお釣りから20B程度置いてくるのが良いと思います。
地元客を観察していると、みんな20B程度は置いて帰るようです。
テーブルを派手に汚した、お酒を外から持ち込んだなどがあれば、プラスお気持ちで20〜40B程度を置いてくるのがスマートです。
「スティフォーン」の場所・アクセス・行き方
最寄駅は地下鉄MRTのラマ9駅(Pra Rama 9)です。
改札を出たら「フォーチューン」方面の出口から地上に出ます。
この時「セントラル」側から出てしまうと、タクシーでUターンするために遠回りしなくてはいけません。注意が必要です。
「フォーチューン」や「テスコロータス」がある前からタクシーに乗車して、記事の最初にある店の看板の写真を見せながら「チムチュムスティフォーン・ビーユー」と言えばオーケーです。
タイ語表記は
จิ้มจุ่มสุทธิพร(BU)
です。
運転手がわからない場合は店に電話してもらうのが良いでしょう。
または「ラチャダーソイ・サーム・リョーサーイ(ラチャダー3番を左折)」と言って、ソイ3の突き当たりを「リョーサーイ(左折)」、約50m先の一つ目の角を「リョークワー(右折)」、すぐ「リョーサーイ(左折)」で1つめのスティフォーンに到着。BU店ならば、スティフォーンを過ぎてすぐの交差点(バーとセブンがある)を「リョークワー(右折)」、そのまま100mほど進むと「右側」にBUの看板とセブンが見えるのでそこで下車。
運賃はメーター使用で45〜50B程度。20B札などの小銭を用意しておきましょう。この辺りのタクシーはだいたいメーターで行ってくれます。
所要時間はラマ9駅から約10分くらいです。ラチャダー通りが混んでいる時は20分くらい。
ソイ3に入ってからはほとんど渋滞しません。
もう一軒の支店もBU店に行く途中にあります。味も値段も一緒ですし、場所も近いので、どちらに行くかはその時決めてもいいでしょう。
まとめ
バンコクで本物のイサーン料理を食べるなら「スティフォーン」で決まり!
店構えやメニューなど、本当にイサーン人向けの店なので、慣れないと戸惑うかもしれません。しかし、この店以上のイサーン料理店には、バンコクではいまだに出会えていません。
チムチュム鍋が絶品!その他の一品料理も美味しい!
アクセスはMRTラマ9駅からタクシー10分。渋滞を避けるために、電車とタクシーを併用するのが良いでしょう。
観光地にあるような小ぎれいな店ではないので、白っぽい服やお気に入りの服で行くのは避けたほうが無難。
特にトイレは覚悟して入ってね(笑)
アルコールお手拭きなんかを持って行くとなお良し。
色々な意味で「小さな子供づれ」には向かないお店です。(地元の子供は普通に来てますが、それは自己責任のタイ式子育て方式だからみんな気にならない。テーブルで炭火を使う上、鍋を置く台が不安定なので危ない。あちこち触ると普段以上に手が汚れる。他のテーブルや店員さんが子供とぶつかって、スープをこぼすかもしれない。など)
ぜひ一度チャレンジしてみてください!
初めてのイサーン料理ならこのお店から入門するのがおすすめ
チムチュム鍋についての記事はこちら!
イサーン料理って何!?という人はこちら!
店舗情報
「チムチュム・スティフォーン」(จิ้มจุ่มสุทธิพร)
住所 538 Soi Pracha Songkhro 2, Khwaeng Din Daeng, Khet Din Daeng, Bangkok 10400
電話番号 089 009 1163
日本から +66 89 009 1163
営業時間
17:30〜27:00頃(翌03:00)
年中無休(たまに変更があるので要確認)
仏教の休日やタイ正月などは要確認。
こんにちわ^^
しばらく行ってないですが、どの料理も美味しくて安い良いお店ですよね。
タイ人に人気なのもわかります。
ビーフンのにんにく炒めはセンミールアック(เส้นหมี่ลวก)ですが、さらに胡椒を少しふりかけると酒のつまみに最高です!
他のところも食べましたが、センミールアックは今のところココが1番美味しいと思います。
コメントありがとうございます!
そうでした、センミールアック!なるほど、胡椒を少しふりかけるんですね、やってみます。
このお店は、私がタイに住み始めの頃近所だったのもあり、当時は週に2回も通っていた思い出の店です。
ラチャダー界隈のイサーン料理店はほとんど行きましたが、やっぱりここが一番と感じますね。
今後ともよろしくお願いいたします!