成都から昆明に移動するため、だいぶ早めに成都駅に向かった私たち。
その理由は・・・
「四川料理の食べおさめ!!」
これが今回の旅で最後の四川料理になるため、適当な店で済ませるわけにはいかず、誰か地元の人におすすめのレストランを聞いてみることにしました。
事前に現地の人に聞いた情報によると、「駅のすぐ近くはあまり美味しくない!南に1キロくらい行くとレストラン街があるよ!」とのこと。なので、散策も兼ねて教えてもらった方向に歩いていきました。
10分ほど歩いたあたりで、ビルの脇で一服している営業マン風の男性が目に入ったので、いつも通り中国語を紙に書いて渡してみると・・・
ちょっと悩んだ末書いた文字は・・・
「福満楼」!
よし、今日のお昼は福満楼で決まりだ!
実際に食べてみた結果、美味しくて大満足のレストランだったのでご紹介したいと思います。
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■目次
成都駅近くのおすすめ四川料理「福満楼」への行き方・場所
まずはGoogleマップを見てみましょう。
中国ではGoogleの対応エリア外になるので、Googleマップが長いこと更新されておらず、GPSも迷い気味になります。なので中国の無料地図アプリ「百度地図」のダウンロードをオススメします。
最寄駅は、成都駅と接続している、地下鉄1号線と7号線の「火车北站」です。
「C」出口から地上に出て、大通り「二环高架路」を歩道橋で渡ります。そのまま「人民北路二段」を7〜8分ほど南に進み、「肖家村三巷」で左に曲がり、2つ目の角を右に曲がります。
その付近が飲食街になっていて、今回ご紹介する「福満楼」は右側にあります。
地下鉄1号線の「人民北路」駅「B1」出口からも行くことができ、どちらも所要時間は徒歩10〜15分ほどになります。
それでは、実際に訪れた時の様子をお伝えします。
まずは成都駅から南にまっすぐ歩こう!
今回私たちが乗る予定の寝台列車は、16:03分に成都駅を発車予定。なので、1時間前の15:00には駅に着いていたいところ。
まず重い荷物は、駅のクロークサービス「小件寄存」に預け、手荷物はカメラバッグ1つだけになりました。
利用方法はこちらの記事にまとめました。
時計の針は13時を回ったところ。まだまだ2時間も余裕があります。
この日の列車で私たちは四川省を離れ、次の日には雲南省昆明からタイのバンコクに飛び立ちます。なので、本場の四川料理を食べるのはこれが最後。
事前に聞いた情報によると「駅前にあるのは、出稼ぎ労働者向けの安食堂が多く、あまり美味しくない」とのこと。安食堂自体は好きなので特に問題ないのですが、最後の四川料理になるので美味しくない料理は避けたいところ。
同時に「駅から南に1キロほど行ったところに、レストラン街があるよ!」という情報ももらっていたので、私たちは徒歩でそこに向かいます。
スマホアプリの百度地図を頼りに、約10分ほど歩いたところ、このような標識が目に入りました。
標識看板には「金牛餐飲街」・「美食」と書かれています。
「きっとここに違いない!」と、通りに足を踏み入れた私たち。
この周辺は、繊維・服飾関係の会社や、貿易商のオフィス街になっているようです。
なので、ちょうど昼下がりの時間帯という事もあり、昼休み中の会社員たちの姿がポツポツと見えました。
その中の1人、営業マン風の若い男性が、ビルの脇で一服しているのを見つけて、中国語を紙に書いて、この中でどのレストランが美味しいかを聞いて見たところ・・・
「福満楼」の3文字を書いてくれたので、早速行ってみることにしました!
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満席で大盛況の「福満楼」に高まる期待
飲食街を歩いて、まっすぐ1分ほど。
その福満楼はすぐに見つかりました!
なるほど、こじんまりしていながらも、しっかりとした店構え。
店の入り口からは、四川料理特有の旨そうな香りが漂ってきます。
店内をのぞいてみると・・・
なんと満席!
時間はすでに13:30ごろ。お昼の混雑時間帯は少しすぎていたのにも関わらず、この盛況ぶりに期待が高まります。
待つこと5分、すぐに空いたテーブルを片付けてくれ、席に案内されます。
そこそこ高級感もあるお店で、座席の座り心地は良好。
安レストランとは雲泥の差です。
2階には予約制の個室が2つ。
パーティーや宴会にも対応しているようですね。
成都四川料理「福満楼」のメニュー
席についてすぐにメニューと伝票が渡されます。
食べたいものを自分で記入するスタイルですね!
メニューを一部抜粋したので、価格帯の参考にどうぞ。
うまそう・・・!
食べたことのない四川料理がメニューに並んでいます。
漢字を見れば何となくイメージできるのは日本人の特権。うちのタイ人嫁さんは読めないので、写真で判断するしかありません(笑)
「秘制回鍋肉」!
何ですか「秘制」って、絶対うまいに決まっています!なのでオーダー。
28元(約480円)。
「红油鸡块」!
私が好きな「鶏の冷菜」ですね。写真を見る限り、ネギががっつりと入っています。これはご飯によく合いそうな予感。もちろんオーダー。
42元(約700円)。
「水煮肉片」は、豚肉の麻辣煮込み。
「青椒肉絲」!
おおっ、「麻婆豆腐」!!食べたい!
しかし・・・
まだお昼ですし、この後は寝台列車に19時間も乗らなくてはいけないため、あまり食べ過ぎるとちょっと心配という事もありまして・・。
今回はとりあえず最初の2点と白飯をオーダーしました。
伝票に記入したら服務員に渡します。
大満足!成都「福満楼」の四川料理
伝票を渡してしばらくすると、お茶がサービスで出されました。
嫁さんは、東チベット周遊中にずっと飲んでいた白酒「郎」の小瓶をオーダー。
40度以上の強い酒を、ストレートでキュッとやっています。
恐ろしい・・・。
10分ほど待ったのち、最初の料理「红油鸡块」が運ばれてきました!
おおっ・・・うまそう・・・。
こいつを白いご飯に乗せて・・・
「・・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・辛い!!」
辛さの中に旨味が広がり、奥行きのある味で、ご飯との相性も抜群!
鶏肉は柔らかいけど歯ごたえもあり、ぶつ切りのネギが全体的な味をシャープにまとめています。
花椒は香りづけ程度に入っているくらいなので、舌が痺れるほどではなく食べやすい。
文句なし!
「回鍋肉」が到着しました!
香ばしい!
これはご飯が止まらない・・・。
中国のレストランでは、ご飯は1卓に1つ大きなどんぶりで出されることが多く、この店でも同様。それをいいことに、結局のところ茶碗4杯も食べてしまいまして・・。
嫁さんに呆れられるのはいつものこと。
これなら麻婆豆腐も食べたかった・・・。
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金牛街は列車までの時間つぶしにも最適
この福満楼がある「金牛餐飲街」には、他にもたくさんのレストランが軒を連ねています。
例えば・・・
「中国蘭州牛肉拉麺」
蘭州は、中国西安のさらに西、ウイグル地方の玄関口にある街です。この辺りからはイスラム教人口が増える地区なので、イスラム料理の味付けと中華が融合したラーメンがよく食べられています。
牛骨を煮たスープなのに意外とさっぱりした味で食べやすいので、中華の油っこさに飽きてしまった時に重宝します。
「沙県小吃」
福建省・沙県が発祥、中華軽食中心のチェーン店ですね。日本では東京の高田馬場にも支店があるようです。
「小𣇉肝串串香」
串串とは、串に刺した肉や野菜などの具材を、火鍋で煮て食べる料理です。麻辣スープや白いスープなどから選べる店が多く、辛いものが苦手な人でも食べることができます。
他にも四川料理店や、重慶火鍋の店など、数多くの店が立ち並んでいる中から選ぶことができます。どれも美味しそうでした!
また、今回は入りませんでしたが、通りの入り口近くにはマッサージ店もあり、列車までの時間つぶしにも最適!
時刻は14時30分、先ほど成都駅で預けた荷物を受け取る時間も考慮して、そろそろ散策を切り上げて駅に向かいます。
さらば成都、また会う日まで
元来た道をまっすぐと北上。ゆっくり歩いておよそ15分ほどで成都駅に到着!
預けた荷物を引き取り、改札口へと向かいます。
チケットは中国に出発する前にネットで予約、前日のうちに引き換え済みだったので、係員に見せるだけ。
往路と同様、復路も4人個室の「軟卧」をチョイス。
一般寝台の「硬卧」と違い、「軟卧」の乗客は、柔らかいソファーが並ぶVIP待合室を利用することができます。
また、乗車準備ができると係員が呼びに来てくれて、専用の改札を通ってホームに行けるので楽なのです。
このあと乗る昆明行きの列車は、成都駅が始発ではなく、はるか遠く新疆エリアの入り口・青海省の「西寧(西宁)」から走ってきた列車です。大陸のロマンを感じますね。
なので、もしかしたら途中区間で遅延が出ているかと思い、駅員に聞いてみましたが、遅延なしの「on time」との返答。
最近の中国鉄道は優秀で、何か大きなことがない限りは、ほぼ遅延なしで運行されているようです。
発車案内板を見てみると・・・
私たちが乗るのは、「16:03発 K985列車の昆明行き」6番線からの発車のようです。
中国では、列車が到着するまではホームに入ることができないので、軟卧客専用のロビーでゆっくり待つことにします。
気になったのは、一番上の列車「喀什」行き!
カシュガルという街に行く列車ですが、そこは中国の西の果て。キルギスやタジキスタン、パキスタンと国境を接するエリア。周りは砂漠だらけ、そして土色で作られた街。
まさに異国情緒たっぷりシルクロードの街!
この列車は昼夜3日もかけて「喀什」まで走るそうです。
ロマン中のロマン。いつか余裕ができたら行ってみたい場所の一つです。
そんな思いにふけっていると、担当の係員が中国語で呼びに来ました。その中に「昆明(クンミン)」という単語を聞き取り、チケットを見せると専用のドアからホームに直接通されます。
そして、階段を降り地下通路を経て、昆明行き列車が待つ6番線へ。
そこにはいつも通りの、深緑色に塗装された長編成の列車が。
やっぱりいいな、列車の旅!
(実際には重い荷物を抱えて階段を上り下りして、ひいひい息が切れていましたが・・・)
そして定刻通り16:03分。
私たちが乗った列車は、雲南省の昆明駅に向けてゆっくりと動き出しました。
さらば成都!また会う日まで・・・。
まとめ
今回は、成都駅から徒歩圏内の美味しい四川料理店「福満楼」と、その周囲にある飲食街についてご紹介しました!
事前に聞いた情報だと、成都駅前にある食堂は美味しくないとあまり評判が良くなかったため、早めに駅に向かい少し足を延ばして、こちらの飲食街に行くことをお勧めします。
また、飲食街に向かう大通り沿いには、衣類を扱う問屋街が広がっていて、下着や靴下、部屋着などをかなり安く買うことができます。実際私たちは、このあと寝台列車で着ようと思い、トレーナーを1着15元(約240円)で購入。品質はユニクロに劣らず。
しかし正直ザインは微妙です・・。寝間着や部屋着としてなら十分使える上、格安なので、この後チベットや各地に向かう旅人が使い捨てにする分にはおすすめです。
列車までの時間つぶしや、列車で成都に到着したばかりの人は訪れてみてはいかがでしょうか?
参考になれば幸いです。
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