イサーン料理と言えば、タイの東北地方で食べられている料理で、青パパイヤのサラダ「ソムタム」が日本人の間でも有名ですね。
最近では、油を加えない調理法、そしてハーブをふんだんに使った健康的な料理が注目され、外国人女性を中心に「タイに行ったらイサーン料理!」と言うほどのリピーターも増えています。
しかし、一般的な「イサーン料理店」といえば「エアコン無しで暑い」「屋外で埃っぽい」「お世辞にも衛生的とは言えない」と、あまりアジアに慣れていない旅行者が足を踏み入れるにはなかなか敷居が高いのがネック。
そんなイメージを覆すような「高級イサーン料理レストラン」が、これからご紹介する人気店「バーンソムタム」です。
私は1年ほど前に何度か利用したことがありましたが、今回久しぶりに再訪したところ「改めておすすめできる」と感じたためご紹介します。
スポンサーリンク
「バーンソムタム」をおすすめする7つの理由
1.エアコン完備!
まず注目したいのが「エアコン」が完備されているということ。
食事中涼しいというだけではなく、エアコンの有無が、これから紹介する「全て」のイメージ向上につながっています。
2.お店が衛生的!
バンコクにある多くのイサーン料理店では、扉のない屋外店がほとんどになります。このようにエアコンがないと、店内は大気中を舞う砂埃に晒され、食事中にハエなどが飛んでくることもあります。
「バーンソムタム」は屋内のお店なので、そんな心配は無用!
お店も新しく、しっかりと清掃されているので、とても衛生的です。
3.食材の管理がしっかりしている
屋外にあるお店や屋台だと、食材は常温保存かクーラーボックスでの保存。仮に冷蔵保存されていても蒸し暑い厨房で調理中に傷んでしまうこともあります。
「バーンソムタム」は涼しくて衛生的な店内厨房で調理されるため、このような心配はいりません!
なので、旅行中にお腹を壊す確率もグッと減るかと思います。
4.客層が良い
メインターゲットの客層は「バンコクに住む中流以上のイサーン出身者」または「バンコクの富裕層」となります。
私としては、差別する意図は全くありませんが、ここは階級社会のタイランド。
つまり「良い客層」がターゲットの店なので、接客やサービスもタイにしては丁寧ですし、店の運営もしっかりしています。
私がすごいと感じたのは、バンコク出身者の多く(特に富裕層)は、数年前までは(言葉は悪いですが)「イサーン料理は田舎者の食べ物」と小馬鹿にしていたはずなのに、その客層を見事に取り込んでしまった点!
実際に運転手付きの「ベンツ」で来店した貴婦人グループが、笑顔でイサーン料理をつついていました。(以前なら、ベンツに乗るほどの富裕層がイサーン料理を食べるなんてありえないことでした。)
5.高級店なのに、日本人からしたらリーズナブル
1品の価格帯は100〜150B程度のものが多く、日本円に換算したらどれも5〜600円以下!
店名にも冠する名物料理のソムタムに至っては70B〜100B(約240円〜350円)!
もちろん、一般的なイサーン料理店では50Bくらいの料理が2倍3倍もするので、庶民のタイ人からしたら高級なのですが、日本人からしたら誤差の範囲。
6.料理の質も高い
味付けがとても丁寧で、どれも美味しくいただけます。
一般的なイサーン料理店とはやや異なる味付けで、バンコク人にも親しみの持てる味です。いい具合に角が取れているので、日本人にも食べやすいと思います。
7.日中も営業している!
イサーン料理は夕飯に食べる人が多いため、日中はほとんどの店が閉まっています。
しかし「バーンソムタム」はお昼前の11時から夜22時まで年中無休で営業しているので、旅行者にとっても使いやすい!
お昼のランチとして食べてから観光に出かけるにもぴったりです。
(年末年始や祝日、タイ正月などは要確認)
衛生的に、クールに、イサーン料理を楽しめる
これらを総評して、イサーン料理にチャレンジしてみたいけど、今まで「店の衛生度」が気になっていた人や、「エアコン」付きの涼しい店で食べたかった人には特に向いていると思います。
逆に「ローカル」感を求める人や、とにかく「安い」ほうが良いという人には向いていないかと思います。
スポンサーリンク
「バーンソムタム」のへ行き方。BTSスラサック駅徒歩7分!
この日私たちは、サイアムで用事を済ませるとBTSシーロム線に乗り、スラサック駅のホームに降り立ちました。
先日この近くにあるイサーン料理店「ラープウボン」に行った時、ふと思い出したこと。
「そういえば、以前何度か行った高級イサーン料理店「バーンソムタム」も近くにあるぞ!」
時計の針は、夜7時を少し回ったところ。
せっかく時間もあるし、久しぶりに行ってみよう!ということでBTSに乗車したのです。
スラサック駅の「1番」出口から階段をおり、クルッとUターンした方向に1〜2分ほど歩くと、右側に「HONDA」のディーラーがあり、その交差点が「スラサック通り」の入口になります。
4月のバンコクはすでに「暑季」入りしているので、日が沈んだ後も気温はあまり下がらず、温度計は33℃くらいをマーク。
エアコンの効いたBTSから降りた直後は、メガネが真っ白に曇ってしまうほど湿度も高く、ちょっと歩いただけで額に汗が滲んでくるのが分かります。
このスラサック通りで右に曲がり、まっすぐ数分歩いたらもう一度右に曲がると、お目当のレストラン「バーンソムタム」が佇んでいます。
こちらの看板が目印です!
BTSスラサック駅から徒歩で6〜7分といったところでしょうか。
Googleマップを掲載しておくので、参考にしてください。
この近くには、高級タイ料理レストランとして定評のある「ブサラカム」もあり、また駅の反対側には「ブルーエレファント」など、一軒家レストランがいくつもある「グルメエリア」とも言えるでしょう。
スポンサーリンク
「バーンソムタム」でイサーン料理を食べ尽くす!
特に予約が必要な店ではありませんが、夕方以降、特に週末は混雑する人気店です。
私たちが訪れた夜7時半頃は、ちょうど夕食のピーク時でほぼ満席!それでも広い店なので、待つことなく入店できました。
なので、もし確実に着席したい場合や、団体で訪れる場合は電話一本入れておくのが望ましいかと思います。
さて、ここで肝心なことが1点。
オーダーは紙に数量を記入するスタイル。これはタイ語が読めなければ店員さんに書いてもらえるので心配ありません。
しかし、メニューに写真は付いているのですが、料理全部の写真が載っている訳ではないのがネック。
なので、今回私たちは「イサーン料理」の基本とも言えるメニューをオーダー。そして料理の写真と、料理名のカタカナ読みも載せたので、この記事を読みながら注文すれば大丈夫!
それでは、今回私たちが頼んだ料理をご紹介します。
1.ソムタム
さすが店名に「ソムタム」の名を冠しているだけあり、ソムタムの種類がとても豊富です。
今回私が頼んだのは「生ガキ入りのソムタム(ソムタム・ホイナムロン)」ですが、「当たる」可能性があるため、ナマ物はあまりおすすめしません。
なので、まずはナマ物が入っていない、ベーシックタイプの「ソムタム・タイ」を食べましょう。
やや辛いので、苦手な人は「ノー・スパイシー」で注文すれば唐辛子を調節してくれます。
鮮度抜群の青パパイヤ、シャキッとした歯ごたえと、甘酸っぱいタレ、そして時折香るニンニクが全体の味をパリッと引き締めています。これが絶妙!
クセになります。
私が頼んだのは、写真の「生ガキ」が入っているタイプですが、タイ人のお客さんにはこちらが人気とのこと。
「当たる」可能性があるのでおすすめしませんが・・・。
しかしです・・。
カキのクリーミーさと、タレの甘酸っぱさがとてもよくマッチしていて・・・。なので、お腹が強い人や、在住者でタイの食材に慣れている人はチャレンジしてみても良いかと。(その場合は念のため医療保険必須で!)
他にはタイ人に人気の「カニ入りソムタム(ソムタム・プー)」などもありますが、やはり生物なので避けましょう。
どんなに衛生的で新鮮な食材でも、生ガニには寄生虫が潜んでいる可能性があります。
2.ラープ
こちらもイサーン料理の中では基本中の基本。
ラープなしではイサーンの夜は始まらない!と言われるほどのポピュラーな料理です。
何種類かありますが、一番人気は「ラープ・ムー」です。豚のひき肉を加熱しながら、ハーブとレモン果汁で和えた料理。
ホルモン入りにしてもらうことも可能です。その場合、この写真に入っているホルモンの部分を指差しながらオーダーしましょう。
ピリッと辛く、やや強めの酸味が食欲をそそります!
こちらもオーダー時に「ノー・スパイシー」と伝えれば唐辛子を抜いたり、減らしたり調節してもらえます。
そして、さすが高級店!全工程にわたり丁寧に作られているのが分かります。
3.ナムトック
こちらは、基本はラープと似たような味付けですが、具材が「焼豚」になります。
料理名は「ナムトック・ムー」。
脂が乗った部位を食べたい時は「ナムトック・コームーヤーン」とオーダーすればOK!
ちなみに、ナムトック味ではない「普通の豚トロ炙り」を食べたいのなら、「コームーヤーン」とオーダーすればOKです!
これらも、イサーン料理を食べる時には外せないメニューになります。
4.ゲーン(スープ)
イサーン料理には色々な種類のスープがあります。
今回私たちが頼んだのは「ゲーン・オム」という、ハーブ入りのスープ。入れる具材によって「ゲーン・オム」の後につける言葉が変わります。
例えば鶏肉なら「ゲーン・オム・ガイ」、豚肉なら「ゲーン・オム・ムー」などになります。
ディル入りで、数種類のハーブを煮込んでいるため「クセ」が強いので、日本人としたら好き嫌いが分かれるかもしれません。
このゲーン・オムはイサーン料理を代表するスープです。もしハーブ系の味が好きな人であれば、きっと気にいること間違いなし!
胃腸の働きを助ける効果を期待できるそうです。
ただし辛いので注意!オーダー時に調節可能です。
5.ガイヤーン
チキンの炭火焼を「ガイヤーン」と言います。
シンプルな料理ですが、焼き加減がとても難しく、しっかり火が通った上でジューシーな食感を保つには熟練の腕が必要です。
何種類かあり、ハーブと生姜タレに漬け込んだ炙りと、醤油ベースの炙りがポピュラーです。
写真のものはハーブと生姜タレのガイヤーンになります。
6.もち米
イサーン料理に欠かせないのは「もち米」の「カオニャオ」です。
カオニャオは全ての料理によく合います。
むしろ、もしカオニャオを食べないなら、イサーン料理を食べる必要すらない!というくらい切っても切れない関係。(イサーンの一部地域では、カオニャオ自体を食べない場所もありますが・・。)
袋に入っているので、少しずつ手でちぎって食べます。
乾燥しやすいので、袋から一度に全部出さない方が良いです。
また、生ハーブの盛り合わせが提供されますので、ラープを食べながらちぎって口に入れます。
味は「どくだみ」のように苦く、これも好き嫌いが分かれるでしょう。
私は結構好きなので、バリバリ食べています(笑)
まとめ
上質なイサーン料理をエアコン付きの店内で食べられる「バーンソムタム」。
バンコクに住む富裕層にも人気の高級店ですが、お値段は意外とリーズナブルで、日本人からしたら誤差の範囲かと思います。
むしろ旅行者からしたら、一般的なイサーン料理店と比べるとはるかに衛生的な上、涼しいお店で食べられるというメリットの方が大きいわけで、初めてイサーン料理にチャレンジする方には特におすすめできます。
日本人街のあるシーロムや、観光エリアのリバーサイドからも電車で数駅と比較的近いので、バンコクに行く際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
スクンビットエリアでエアコン付きのイサーン料理店ならこの店!
ラチャダーエリアでイサーン料理の名店といえばここ!ローカル色200%!
イサーン料理の基本はこちらの記事にまとめました。
チムチュム鍋についてはこの記事をご覧ください。
コメントを残す