北タイ・チェンライ県の東はずれにある「チェンコーン」という町をご存知ですか?
メコン川が流れ、対岸に渡った先は、ラオス・ファイサイの町。
昔から北タイ・北ラオスの交易や物流を支えている町であり、この国境を陸路で越えていく旅人が集まる町でもあります。
今ではメコン川をまたぐ国際橋が開通したので、交通量も増えて新市街は以前より便利になりましたが、旧市街は「古き良き国境の町」といった昔ながらの風情もあり、居心地の良い雰囲気も残っています。
今回の記事では、
チェンコーンの町ってどんなところ?
チェンコーンの見どころは?
チェンコーンでのおすすめの過ごし方は?
ベストな滞在日数はどれくらい?
チェンコーンのおすすめホテルは?
チェンコーンへのアクセス・行き方は?
といった内容についてお話ししたいと思います。
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■目次
ラオスとの国境で栄えた町「チェンコーン」
メコン川をはさみ、対岸にはラオス・ファオサーイの町を望むチェンコーン。
昔からタイ・ラオス間の交易・物資の輸送、人の往来を支えてきた小さな国境の町です。
2013年までは、渡し舟によりタイからラオスに越境できるポイントとして欧米人のバックパッカーを中心に人気のあった町です。しかし、2013年12月に「第4タイーラオス友好橋」が開通。
それ以降外国人が越境するには、バスで橋を越えるルートに限られてしまい、船での越境は地元のタイ人・ラオス人・少量の物資だけになってしまいました。
これにより、チェンライ中心地などからタイ・ラオス国際バスが運行を開始したため、このチェンコーンの町に立ち寄る観光客は急減。
以前は観光客に人気のあった旧市街ですが、今ではかつての賑わいは消え、ひっそりと静かな町になりました。
2018年現在では逆に、静かで落ち着いた古い町並みが気に入ったリピーターの観光客、そしてタイ人の観光客が徐々に増え始めてきているようです。
よって、チェンコーンの町は、観光地メインで訪れるというよりは、周辺の観光拠点として滞在し、余った時間をのんびりと過ごすのに適している町といえます。
北タイ・チェンコーンの見どころ
チェンコーンの町は、これといった見どころは多くありません。
その中でもいくつかのスポットを絞ったのでご紹介します。
1.雄大なメコン川
一番の観光ポイントはやはり雄大なメコン川!
川沿いには遊歩道が整備されていて、のんびり散歩したり、自転車を借りてサイクリングするのに適しています。
2.旧国境ポイント
町の北端には、古くから使われている「渡し舟」での国境ポイントが今でもひっそりと稼働しています。
現在は、タイ人・ラオス人のみ利用できる国境ですが、農産物や物資を積んだ小型トラックやバイクが頻繁に出入りしていて、まだまだ現役の様子。
「ここでタイ領は終わり」という雰囲気、道がバッサリと途切れて、その先は大河に遮られている姿は、他の陸路国境とはまた違う趣があります。
3.旧市街
古くから旅人に人気があった旧市街は、今でこそ観光客は減りましたが、まだまだ現役です!
人が減った分、静かで落ち着いた雰囲気の町を散策できます。
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チェンコーンでおすすめの過ごし方と滞在日数
まず「チェンコーン」を観光するのではなく、周辺にある観光ポイントと組み合わせてチェンコーンに宿泊するのが、もっとも上手なスケジューリングと言えそうです。
例えば、北西に約70キロ離れた「ゴールデントライアングル」。
ここはタイ・ラオス・ミャンマー3国の国境線が集まる観光ポイントでもありますが、妙に観光地化されてしまったので宿泊地としてはあまりおすすめできません。
そこでチェンコーンの出番です。
例えば午前中にメーサイ付近を出発、ゴールデントライアングルを観光し、その後チェンコーンの町に移動。
レンタカーがあればベストですが、無くても乗り合いソンテウで移動できます。(ソンテウは乗り換えもあるので上級者向けではありますが・・)
そして旧市街のホテルやゲストハウスに宿泊して、自転車をレンタルします。(1日約50〜100B程度。ホテルによっては無料のところも。)チェンコーンにはきつい坂がなくて、旧市街は交通量も少ないので安心して走れます。
一本路地を入れば、このような雰囲気のある街並みを散策できます。
徒歩だとけっこう大変ですが、自転車なら広い範囲まで楽しめます。ただし日没以降〜早朝は犬が多いので注意!
メコン川沿いには、サイクリングを楽しめる道も整備されています。(車がたまに通りますが、あくまで沿道に住んでいる人向け)
そしてタイ北部名物のナムニョオを楽しみます。
ちょっと脇道に入ると、そこには雄大なメコン川。
夕方になったら旧市街に戻り、メコン川沿いのレストランで食事です。
チェンコーンにはリバーサイドレストランが数多くありますので、自分の好きな雰囲気でチョイスしたら良いと思います。
私のおすすめはこの店。ホテルに併設されているので清潔ですし、景色も最高に良いです!
ここから先は、旅のスタイルや目的地によって変わります。
北タイ周遊の人は、チェンライの中心地に向かうのも良いですし、メーサロンやパーミー、ドイトゥンなどの観光地もあります。
陸路でラオスを目指す人は、チェンコーンに滞在しながら、ラオスにわたる準備を進めます。
そして越境。
ラオスのファイサーイ(ボケオ県)からは、少数民族が多く暮らす「ルアンナムター」「ムアンシン」や、中国国境の「ボーテン」、そしてその先中国雲南省の各地まで陸路でつながっています。
また、ファイサーイからメコン川のスローボートで、ラオスの古都「ルアンパバーン(ルアンプラバーン)」まで行くこともでき、旅の選択肢が広がります。
チェンコーンでのベストな滞在日数は?
旅のスタイルにもよりますが、北タイ各地周遊やラオスに渡る人は、2泊もあれば充分だと思います。
チェンコーン自体にはこれといった見どころが少ないので、観光の拠点や旅の中継地、または「何もしない」を楽しむといった滞在スタイルがおすすめです。
雰囲気が気に入ってリピートするする人もいるので(私たちのこと・・?)、静かな地方の町や、国境の町が好きな人は3泊くらいしてもいいかも。
今回私たちはチェンコーンに2泊したあとラオスに渡りました!
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チェンコーンのおすすめホテル
青いリンクからは、それぞれホテルの最安値や写真などをチェックできます。
チークガーデン・リバーフロントホテル
今回私たちが泊まった「チークガーデン・リバーフロントホテル」は、部屋のバルコニーにメコン川を望む露天風呂がありおすすめ!
宿泊費はシーズンにもよりますが、チェンコーンの町では一番グレードの高いホテルなので、他のホテルと比較するとちょっとお高め。
それでも、日本の露天風呂付きホテルと比べたら「えっ、こんな値段で泊まれるの!?」という驚きの価格。
川を眺めながら湯につかるという体験は他ではできないため、利用する価値は充分にあると感じました。(ただし露天風呂がついていない部屋だとコスパがいいとは思えません)
ナムコーン・リバーサイドホテル
前回(2017年)私たちがチェンコーンに滞在した時に利用したホテルがここ「ナムコーンリバーサイドホテル」。
ここは、船でラオスに越境する旅人で賑わっていた時代からあるホテルなので、部屋の設備自体はだいぶ古いです。しかしその分宿泊料はリーズナブル。
清掃はしっかりされていて、寝具も清潔。個室でホットシャワー付き。バルコニーからはメコン川が見える部屋。古さが気にならない人ならおすすめできます。
併設のレストランは美味しくて、目の前にメコン川を眺めながら夕食を楽しめます。
スリーピングウェル
こちらは、今回チェンコーンの町歩きをしている途中に見つけたプチホテルです。
1階にはカフェがあり、奥に進むと8人部屋のドミトリーがあるホステル。2階以上には、個室のホテル。最上階にはテラス付きの大きい個室がある面白い作りのホテルです。
最近出来たばかりでまだ新しく、宿泊代は個室でもかなりリーズナブルな方です。
次回チェンコーンを訪れる時には、是非泊まってみたいホテルの一つなので、おすすめさせていただきます!
これらのホテルはすべて旧市街にあるため、チェンコーンの見どころは徒歩圏内ですが、ラオスの国境や長距離バス乗り場からは離れた位置にあります。
バス乗り場から旧市街は、ソンテウで60B、チャーターで100〜150B程度の移動となります。
チェンコーンで観光をせずに、移動の中継目的だけで宿泊するならば、バス乗り場付近新市街のホテルが使いやすいと思います。
チェンコーンへの行き方・アクセス
チェンライ・チェンマイ・バンコクから
それぞれのバスターミナルからチェンコン行きのバスが出ています。チェンライからの所要時間は約3時間。
また、バンコクのモーチットバスターミナルからチェンコーンに直通する夜行バスもあります。所用12時間。
バンコクからは空路でチェンライまで行き、空港からチェンライ市街に入り、チェンライのバスターミナルからバスというのが最短ルートです。
これらのバスは新市街(住宅エリアの国道沿い)が降車場になっていまして、そこからホテルなどが多い旧市街までは約2〜3キロ離れています。
ソンテウをチャーターするか(100〜200B)、ラオスに向かう橋から出ている乗り合いソンテウ(60B)がバス降り場付近からも乗れるので、ホテルの前までアクセス可能です。
ゴールデントライアングルから
ゴールデントライアングルからチェンコーンまでのソンテウは、途中チェンセーン乗り換えでアクセスできます。距離はトータルで約70キロ。ただし本数が少ないので、途中結構な待ち時間があります。なので覚悟が必要です。
トータルでの移動時間はおよそ3時間。
チェンセーンからのソンテウをおりた場所から、ホテルのある旧市街までは徒歩5分程度になります。
北タイには、アクセスが不便なところに見どころがたくさんあります。なので自由に移動できるレンタカーで周遊するのもおすすめです。
その都度ソンテウなどをチャーターして回るより、結果として安上がりになりますし、時間を気にせずに移動ができます。普段日本でも運転している人は、レンタカーも選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょう。
まとめ
北タイ・チェンライ県にある、ラオスとの国境の静かな町「チェンコーン」
見どころ自体は少ないですが、昔も今も変わらず旅人たちの憩いの町。
古い町並みが残る旧市街を自転車で散策したり、メコン川を眺めながら夕食を食べたりと、風情を楽しみながらのんびりと過ごすのがおすすめです。
ラオスに渡る前や、北タイ周遊の宿泊地として候補に加えてみてはいかがでしょうか?
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