前回の記事「タイの長距離バスはネット予約が便利だ!予約サイト「Bus Online Ticket」の使い方」でお伝えしたように、今回私たちはネットで事前予約したバスに乗って、バンコクからチェンマイまで約700キロの陸路移動をしました。
タイ在住歴がそこそこ長い私は、以前からバスに乗り長距離を移動する機会も多かったのですが、5年前に結婚して自家用車を購入してから、移動はほとんど自分で運転してしまうので、ここしばらくはご無沙汰。
そこで今回の記事では、バンコクからチェンマイまでの長距離移動で、わざわざ乗車時間が長いバスを選んだ理由も含め、実際に乗車した時の様子をお伝えしたいと思います。
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■目次
結論・・通常なら飛行機の方がいいと思います
私は列車やバスなどを乗り継ぐ「陸路移動の旅」が好きなので、飛行機という選択肢は取りませんでした。
しかし、このバンコク〜チェンマイ間はLCC航空会社の「エアアジア」や「ノックエア」が頻繁に飛んでおり、所要時間は1時間20分。事前予約すれば片道3000円台〜と安く利用できるのです。(荷物は別料金ですが・・)
一方バスの最安値は約2200円くらい、幅広シートの車両だと3500円くらいかかってしまい、所要時間は10時間。
なので、普通に「旅行」するのであれば飛行機でひとっ飛びする方が合理的と言えます。
ここから先は、私のように陸路移動が好きな方、またはバスでのんびり移動したい!たかが千円程度でも節約したい!時間はたっぷりある!という方向けにお伝えしたいと思います。
予約するなら「バンコク・バスライン社」の「2階最前列」が快適!
今回利用したバス会社は「バンコク・バスライン」社。
前回の記事でお伝えした通り、「Bus Online Ticket」というウェブサイトで一番安い「昼行便」をチェックしていたところ、このバスがヒット。
安いバスの長時間移動は、中国・チベット旅やベトナムーラオス国際バスなどで慣れているので、10時間くらいならどうってことない!ということでそのまま予約してみたら・・
こんな「ちゃんとしたバス」が来ました・・。
一応予約サイトに写真が載っていましたが、本当にちゃんとしたバスでひと安心。
8年前くらいに乗ったチェンマイ行きのバスはひどいボロボロで、エアコンは壊れるわ、座席はガタガタだわでひどい目にあったのですが、これも時代のうつり変わりとでも言うのでしょうか。
(バンコクからパタヤビーチに行くバスは、2019年現在でも結構ボロバスが走っています・・)
そして、一番驚いたのが「足元の広さ」!
オットマン(足を伸ばせる台)付きで、2階の最前列だけ他の席よりも何倍も広い!
新幹線のグリーン車を越えていますよ!ただし、これは2階最前列だけの特典。
(この写真は帰りに乗ったバスの座席です。行きのバスは暗くて撮れませんでした。)
一番安いバスでもこの設備なので文句なし。
1階は至って普通の作りでした。
これは2階席。
2X2の4列シートです。2X1の3列シートの便だと料金が少し上がるようです。
ただ、3列シートバスの料金を払うなら飛行機とほぼ変わらないので、上にも書いた通り「ひとっ飛び」した方が時間の節約になりますね。
それでは、実際に乗車した時の様子をお伝えしたいと思います!
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夜明け前の「モーチット・バスターミナル」へ
時計の針は午前4時半。
あたりはひっそりと静まり返り、夜明け前のジトっとした空気を纏うバンコクの街。
私が住むのは、バンコクの東のはずれにある「バンナー」というエリアでして、中心地のアソーク駅からは30分近く離れている辺境の地(笑)
ここからバスターミナルまではタクシーに乗り、渋滞なしの早朝でも40分ほどかかるため、余裕をみての出発です。
ちなみに日中だと渋滞するので、アソークあたりからタクシーで1時間以上はかかるため、かなり余裕を持って移動した方が良いと思います。
なので、電車でバスターミナル近くまで行き、そこからタクシーに乗るのが一番確実です。
地下鉄ならパホンヨーティンまたはガムペンペッ駅、BTSならモーチット駅で降り、そこからタクシーで60〜70B程度になります。
電車がない時間帯はタクシー移動になりますが、基本的には渋滞していないので、バンコクのどのエリアからでも1時間もかからず到着できます。アソークからなら約30分もあれば到着でき、運賃は150B程度+高速代が50Bになります。
バスターミナルに到着したら、予約したバスのチケットを引き換えます。
チケットの引き換え期限は出発の30分前なので、これも注意が必要です。
私の場合はバンコクに住んでいるので、乗り場のチェックも兼ねて数日前に引き換えておきました。
チケットは点線の切れ目が入った3段綴りになっていて、スタッフが必要に応じて1個ずつ切り離してくれます。
間違って自分で切らないように気をつけてくださいね。
プラットホームと書かれた番号が、バスの発車するホームになるので、まずはそれをチェック。
車体の横には、必ず行き先が書かれているので、合わせてチェックしておきます。
バスの乗降口付近に運転手か車掌がいるので、スーツケースなどの大きな荷物はここで引き渡し、床下のトランクに収納してもらいます。この時、どこで降りるか(途中下車するか)聞かれるので、終点まで乗るなら行き先を言えば大丈夫です。
例えばチェンマイ行きの場合は「チェンマイ・バスステーション」や「ボーコーソー(バスターミナルのこと)・チェンマイ」などと伝えればオーケー。
荷物を預けたら乗り込んで、自分の座席を探します。
座席番号は頭上の棚のふちか、座席の後ろに表示されているのでチェックしてみてください。
それではいよいよチェンマイに向けて出発です!
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2階の最前列を予約するメリットとデメリット
6:00。バスはチェンマイに向けてゆっくりと走り出します。
10分ほどで、「バンコク・バスライン社」と提携している「ソンバット・ツアー社」の営業所に立ち寄り、そこからの乗客を乗せて再出発。
今回私が予約した座席は「2階の最前列」。先ほどお話ししたように足元が広いというメリットがありますが、当然デメリットもあります。
「メリット」と「デメリット」について
1.足元が広く、かなり伸ばせる
前方は窓ガラスなので、座席についているリクライニングとオットマンを併用して、飛行機のビジネスクラス並みの広さを確保できます。
2.見晴らしが良い
陸路移動が好きな人は「地球を移動している実感」が欲しい人だと思う(私がそうなので、勝手にそう思っています)ので、移動中の景色も楽しみたいところ。2階席なのでかなり前方まで見通せるのが気持ち良いです。
3.人の出入りがないから静か
2階席の一番後ろにトイレがついているので、後ろの座席だと人の出入りが多くて落ち着きません。最前列なら自分と隣の席だけなので、それほど気になりません。
1.万が一の事故の時が怖い
こればかりは「運」としか言いようがありませんが、万が一の時は一番被害にあう確率が高いです。日本と比較すると、タイのバスは往々にして事故が発生しているので、頭の片隅にでも入れておいた方が良いでしょう。
このようにメリットもあればデメリットもあるということを考えて予約すると良いでしょう。
参考までに、今回私が乗ったバスは、行きも帰りも紳士的な運転で、危険と感じたことは1度もありませんでした。
運転手が全員そうだとは限りませんが、少なくとも他のバス会社よりしっかりしているイメージだったのでオススメしたいと思います。
以前(2013年頃)に利用した当時は、警察の取り締まりなんかほとんどしていなかったため、120キロ以上出して対向車線から追い越しをしたり、バスが傾くほどの速度でカーブを曲がったりと、デタラメな運転手が多かったのですが・・。それも遠い昔のようです(笑)
無料の昼食つき!結構美味しいタイ家庭料理のランチ
バスはしばらく走り、約30分が経過。バンコク都市圏内を抜けた頃、車掌さんが軽食を配りに来ます。
飲料水と、お菓子が入ったボックスですね。
内容は、チョコレート菓子だったり、ウェハースだったり、クッキーだったりと、その便によって多少の差があるようです。
とりあえず、これで朝食がわりに小腹を満たすのですが、ちょっと量が少ない気がします。
この先の昼食休憩は10時〜11時頃なので、これだけだと足りない!という人は、バスターミナルの売店でパンなどを買ってから乗り込むようにしましょう。
だいたい予定通りの10時半頃、バスは昼食ポイントに到着です。
食堂形式になっていて、バスの乗車券についている食事券を渡せば無料で食べることができます。
おかずは2品まで選ぶことができ、ご飯と合わせてこんな感じになります。
タイ語が通じなくても、指差しで問題なくオーダーできるので心配無用です!
現地のタイ人が食べる、本当の意味でのタイ料理なので、しっかりと辛い!なので、辛いのが苦手な人は、なるべく辛くなさそうな物を選ぶか、指差し会話帳などを駆使して聞いてみましょう。
他には、かた焼きそばや、タイラーメンのクッティアオがありました。
休憩時間は30分。
出発前に人数確認などはしないので、時間管理はしっかり確認しましょう。また、同じ色のバスが多数停まっているので、自分のバスのナンバープレートを覚えるか、バスの写真を撮っておく必要があります。
バスはさらに北に進む
休憩所を出発したバスは、田園地帯をひたすら北に向けて走り続けます。
一直線に続く道を、時速90キロをキープして坦々と進みます。
タイの幹線道路沿いの景色は、どこに行っても特に変わり映えしないので飽きやすいかもしれません・・。
しばらくはスマホで情報収集していたのですが、午後の日差しに照らされているうちに、いつの間にか眠りについてしまいまして。。
途中いくつかの山間部を過ぎ、最後に「ドイ・クンターン国立公園」の峠を越えると、チェンマイのお隣「ラムプーン」。
ここから終点のチェンマイまでは約30分。
周囲には人家や商店が多くなり、次第に交通量が増えて来ると間も無くチェンマイの市街地に差し掛かります。
だんだんと雨雲が増えてきて、いよいよ降り出しそうな空模様。バスは10時間半の長旅を終えて、ほぼ予定通りの16時32分、チェンマイ・アーケード3バスターミナルに到着しました。
チェンマイまでのバス旅をオススメする人
1.時間に余裕があり、節約派の人
飛行機とそこまで料金は変わりませんが、時間に余裕がありゆっくりと陸路の旅を楽しみたい人向けです。逆に期間が限られている短期旅行者には全くオススメできません。
2.それなりに海外に慣れている人
途中で何らかのハプニングがあった時に対応できるだけの海外慣れが必要かと思います。英語はあまり通じませんが、ジェスチャーと英単語を併用すれば何とか意思疎通はできるでしょう。(その時に慣れば、周りの親切なタイ人がサポートしてくれると思いますが・・)
例えば、車両が故障したとか、パンクしたとか、休憩所で置いていかれた、途中で体調を崩した・・などが挙げられます。
3.長時間の乗車に慣れている or 耐えられる人
例えば、日本で言うと「東京ー大阪」のバス移動よりも長い時間乗車することになります。10時間以上ほとんど座りっぱなしになるので、結構腰に負担がかかるため、それなりの覚悟が必要になります。
これに当てはまらない方は、わずか1時間20分で到着できる飛行機の利用が望ましいです!
また、陸路移動が好きならば「鉄道」という選択肢もあります。バンコクーチェンマイ間は寝台列車も走っているので、そちらも検討してはいかがでしょうか?
まとめ
今回は、バンコクからチェンマイまでの長距離バスに、久しぶりに乗車した時の様子をお伝えしました。
私がタイに移住した2011年頃と比べ、バスの質は格段に上がり、道路事情も向上、運転手の質もだいぶ紳士的になったように感じました。
そして、数多くのバス会社がある中で「バンコク・バスライン社」を選びましたが、車両は比較的新しく、綺麗で快適だったので、もし利用する機会があればオススメしたいと思います。
タイのバス旅を計画されている方の参考になれば幸いです。
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