康定からバスに10時間近く揺られてたどり着いた町「甘孜」。
町にはチベットの風情があふれていて、「ついにここまで来たか・・」という感情がわきあがります。
さて、バスの運転手に教えてもらった、うまい麺食堂「重慶面館」で腹ごしらえをした私たちは、これから4泊お世話になるホテル「甘孜雍康大酒店(Yongkang Hotel)」に徒歩で向かいました。
今回の記事は、私がこのホテルを選んだ理由と、おすすめする理由などについてお話ししたいと思います。
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■目次
私が「甘孜雍康大酒店(Yongkang Hotel)」を選んだ理由
この旅行で、私たちは甘孜の町に4泊するスケジュールを組みました。年末年始でゆっくりしたいというのもありましたし、近くには温泉もあるという情報をキャッチしたのが理由です。
では、たくさんの選択肢がある中で、なぜこの「甘孜雍康大酒店」を選んだのでしょうか。
1.外国人が泊まれる
まず、私の嫁さんはタイ国籍なので、中国に入国するにはビザの申請が必須になっています。
そのためには、全行程の宿泊先を事前に予約しておかなければいけません。ホテルは到着後に決めるというスケジューリングが通用しないのです。
また、中国の宿泊施設、特に地方は「外国人宿泊不可」というものも多数ありまして、事前に予約するには注意深く調べる必要があります。
怖いのが、「アゴダ」や「C Trip」などの予約サイトでは、なぜか外国人でも外国人宿泊不可のホテルを予約することができてしまうのです。
となると、何も考えずに予約すると、ビザ申請の時に問題が起こるか、または現地に到着後に拒否されるか・・というトラブルが予想されます。
ということで、私は「C Trip(Trip.com)」で予約する際「宿泊客のレビュー」を念入りにチェックしました。その際に「外国人からのレビュー」があるホテルは、外国人が宿泊したことがあるホテルということなので、私たちでも問題なく泊まれるだろうと考えたわけです。
2.立地
今回、甘孜に滞在する目的の1つに「温泉に入る!」というのがありました。
なので、温泉まで徒歩で行ける範囲にあるホテルをチェックしました。
そして、市街地まで近すぎず、徒歩で行けるエリア、バスターミナルからもそう遠くないエリア・・というタイトな条件で探していたところ、このホテルがヒットしたわけです。
3.価格
私たちは、甘孜のホテル探しの予算は1泊3000円前後でチェックしていました。このホテルは1泊3200円程度と、比較的お安い金額でヒットしたのです。
4.設備と快適性
今回は夫婦での旅行、しかも年末年始なので、宿泊先の快適性も求めていました。いくら金額が安くて、立地が良くても、快適性が悪ければ旅行の満足度が下がってしまいます。
また、3000mを越える高地にある町なので、高山病予防の観点から「落ち着いてゆっくりと寝れる」のが最大のポイントとなりました。
サイト上の写真を見て決めるしかありませんが、このホテルはちゃんとした設備がそれなりに整っているように見えたので、上記の1〜4を全て検討した結果、この「甘孜雍康大酒店」に宿泊することを決めました。
そして当日・・・
実際に宿泊して見たところ・・・
予想以上にいい!
高級ホテルのような重厚感や豪華さはありませんが、この価格帯にしてはしっかりしたホテルで、滞在中はゆっくりと快適に過ごすことができました。
ここからは、私たちが実際に泊ってみた感想も交えてお話ししたいと思います。
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「甘孜雍康大酒店(Yongkang Hotel)」の場所
中国ではGoogleの対応エリア外になるので、Googleマップが長いこと更新されておらず、GPSも迷い気味になります。なので中国の無料地図アプリ「百度地図」のダウンロードをオススメします。
バスターミナルからの距離は約1.8キロ、徒歩で30分程度になります。タクシーだと10元程度、5分もあれば到着できます。
エリアは、中国人移住者(漢族)が住む新市街になります。チベット人が多く住む旧市街は、南西の方向に1キロほど。
温泉街へは徒歩10分、市街地中心部へは徒歩10分、チベット人エリアへは徒歩10分、アチェンガルゴンパ行きのバス乗り場へは徒歩15分程度と、どこに行くにも程よい距離になります。
「甘孜雍康大酒店(Yongkang Hotel)」に行こう!
バスターミナルから直接アクセスするのであれば、距離的に考えてタクシーを拾うのが良いと思います。
徒歩で30分ほどの距離ですが、ここは3200mにある高地のため、バスを降りてからいきなり運動をすると、息が上がってしまいめまいや頭痛の原因になります・・(私のように・・・)
今回私たちは、途中にある食堂で一旦「腹ごしらえ」をしてから、徒歩でホテルに向かいました。それぞれの時間は15分ずつといったところでしょうか。
バスターミナルを左に出てからまっすぐ進むと、20分くらいのところに「卡萨连锁酒店」というホテルが見えてきます。
この交差点を右に曲がり、さらに10分程度まっすぐ進めば「甘孜雍康大酒店(Yongkang Hotel)」に到着します。
ちなみに、温泉街はこの「卡萨连锁酒店」の脇道を入って行けば、すぐに見えてきます。
「おおっ、結構ちゃんとしたホテルだ!」
比較的新しいようで、周囲の建物と比べても綺麗です。
それでは中に入りましょう!
ロビーです。
エコノミーホテルの価格帯ですが、中級ホテルくらいの設備があります。
紫色のソファーが印象的。ここで嫁さんには待っててもらいましょう。
パスポートと予約票を持ってフロントに行きます。
ここで驚いたのが、服務員(従業員)が礼儀正しい!
中国の安いホテルといえば、しかめっ面でぶっきらぼうな対応というイメージでしたが・・。
中国語でしたが、元気に笑顔で挨拶されたのでびっくりしました。
仕事もテキパキしていて好印象です。
ここでデポジット(保証金)として100元を預けます。チェックアウト時に問題がなければ返却されます。
ものの5分程度でカードキーを渡され、チェックイン完了。
それでは部屋に行きましょう!
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「甘孜雍康大酒店(Yongkang Hotel)」の客室
さて、それでは荷物を転がしながらエレベーターで客室フロアに向かいましょう。
廊下は吹き抜けになっていて、開放感がありますね!
でも、、下を覗くと恐ろしい・・。
部屋は約30㎡といったところでしょうか。
この価格にしては十分な広さに満足。
カーペットの清掃に関しては、日本と比べたら「清潔」とはいえないかもしれませんが(コロコロで掃除すればいいのに・・)
寝具は綺麗だし、嫌なニオイも全くありません。
暖房に加え「電気毛布」も完備!これなら極寒の夜でも安心ですね。
(3泊目の夜中、甘孜の町全体が数時間ほど停電しましたが、このホテルでは非常電源を備えていたので助かりました。隣の安宿では完全に電源を喪失してしまい、宿泊客が私たちのホテルのロビーに避難していました。)
パソコンが備え付けられていましたが、セキュリティーに不安があったので使用せず。自分のMacBookをVPNに繋げて使いました。
Wi-Fiは可もなく不可もなく。
画像のアップロードには時間を食いましたが、普通に使う分には問題なし。
こちらはシャワールーム。
トイレとはガラスで仕切られています。(水が隙間から流れて、トイレがビチョビチョになりましたが・・)
アメニティーもエコノミーホテルの価格帯にしてはちゃんと揃っています。やはり「中級ホテル」としての位置付けなのでしょうか・・?
ここにある以外の、袋に入ったタオルなどは有料なので注意!
普通のタオルはもちろん無料です。
中国のホテルは喫煙可のところが多く、このホテルでも灰皿が置いてあります。
窓からの景色。
康定でもそうでしたが、外壁工事中の建物が多かったのは政府の方針でしょうか。古い建物の補強工事をしているようです。
反対側の景色は雪山!
これぞチベット!という風景が広がっています。
山の稜線の方に日が傾き始めました。
ホテルすぐ近くにはスーパーがある!
飲み物を買うため、ちょっと下に降りてみましょう。
奥の突き当たりに見えるのが、温泉の入り口でもある「卡萨连锁酒店」。そのさらに向こうは「白塔公園」に繋がっています。
ホテルのすぐ近くにはスーパーがあり、飲み物やお菓子、雑貨などを安く購入できます。
ここで嫁さん用に「耳あて」と、年越し用のお酒を購入。耳あては15元(約240円)、安い!
値札も付いているので安心ですね。
ホテルの周囲は新市街でありながら、チベット風情あふれる建物が立ち並んでいます。
しかし、このエリアは漢族が多いので、本当にチベットを感じられるのは旧市街エリア。ここから徒歩10分ほどです。
あとで行ってみようかな・・。(結局疲れてしまい、町歩きは翌日に持ち越し・・。)
2018年最後の夕日が、チベットの雪山に沈もうとしています。
普段は全く飲まない私ですが、さっき買ってきたチベットワインをグラスに注ぎ、嫁さんと乾杯します。
今年も色々あったなあ・・。
0:00分、2019年の幕開けです!
各所から一斉に花火が上がり、爆竹の音が聞こえてきます。
中国は2月の旧正月を祝うもんだと思っていましたが、12〜1月の年末年始も祝うんですね。
気温はー18℃・・。手がちぎれるような感覚です。
しっかり防寒対策していますが、ホテルの下に降りてから3分も経たないうちにギブアップ。
明日はチベット寺院に初詣!
なので散策はやめて、部屋に戻りゆっくりと休むことにしました。
「甘孜雍康大酒店(Yongkang Hotel)」をオススメする人
1.それなりの快適性、個室のプライバシー性を求める人
安宿やドミトリーに抵抗がある人、夫婦旅行などで個室を希望する人には良い選択肢かと思います。
また、日本のビジネスホテルとシティーホテルを足して割ったような設備なので、ゆったり過ごしたい人にもオススメです。
2.温泉に行きたい人
徒歩10分ほどで温泉街にアクセスできるので、温泉に毎日行きたい人にとっては良い立地だと思います。
3.静かに過ごしたい人
市街中心部からは1キロほど離れた新市街にあるので、下町の喧騒からはほどよく離れています。
逆に「喧騒」や「混沌」を宿泊中も楽しみたい人、ホテルを出たらすぐに繁華街に行きたい人は、さらに安いホテルがいい人は、旧市街にあるホテルをオススメします。
まとめ
今回の記事は、私たちが泊まったホテル「甘孜雍康大酒店(Yongkang Hotel)」が結構快適でオススメできそうなのでご紹介しました。
便利さで言うなら、旧市街地の中心部にあるホテルや宿には勝てませんが、この金額でこの設備だとなかなか見つかりません。
また温泉にも近いので、徒歩でふら〜っと出かけられる気軽さもオススメできるポイントです。
甘孜に行く予定の人は参考にしていただければ幸いです。
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