康定から長距離バスに揺られてやって来た「甘孜」の町。
前回の記事はこちら!
9時間以上にもわたる長時間移動の末、到着したのはすでに夕方の16時前。
この日朝から何も食べていなかった私たちは、甘孜に到着したら美味しい中華を腹一杯食べようと決めていました。
しかし、ここ甘孜は初めての町。
どの店が美味しいとか、何がおすすめとかに関して知る由もなく・・。
ハズレの店で残念な思いをするのが嫌だったので、この辺りの情報に明るいと思われる「バスの運転手」に筆談を交えながら聞いてみました。
運「ターミナルからまっすぐ行ったところにある面食堂がうまいぞ!」
歌手の新沼謙治さん似の運転手は、その店の簡単な地図を書いてくれました!
よし、今日はそこで食べよう!
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■目次
「重慶面館」へのアクセス、場所、行き方
まずはバスターミナルから重慶面館までのルートを見ていきましょう。
中国ではGoogleの対応エリア外になるので、Googleマップが長いこと更新されておらず、GPSも迷い気味になります。なので中国の無料地図アプリ「百度地図」のダウンロードをオススメします。
この記事上のマップはGoogleなので、参考程度とお考えください。位置情報が見つからなかったので、だいたいの位置でピンを打っています。
甘孜のバスターミナルは、市街地の東のはずれに位置します。そこから市街地方向に向かって約1キロ、徒歩で15分程度の距離になります。
バスターミナルを背にして「左」方向に進むと市街地への道になります。
この周囲は車の修理工場や、部品工場などが立ち並ぶエリア。観光要素は全くありませんので、体力を温存したい人はタクシーの利用もおすすめです。
タクシーだと7〜10元(約150円〜180円)で目的のお店付近に到着できます。タクシーの場合は、分かりやすくするため、近くにあるホテル「罗布林卡大酒店」と書いて見せると良いでしょう。
徒歩の場合は、ターミナルから10〜15分ほどひたすらまっすぐ歩くと、進行方向の右側に見えてくるのが「重慶面館」になります。
ここからは、実際にバスターミナルから歩いてお店まで行った時の様子をお伝えします。
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バスターミナルから徒歩15分、「重慶面館」に行こう!
康定からのバスを降りた私たち。
周囲はまだ明るく、時間は16時前。太陽が燦々と輝いているのに、気温は0℃!
とりあえず一服をしながら、バスの床下にあるトランクルームから自分たちの荷物を降ろします。
嫁さんの第一声は「お腹すいたな〜」。。
雪山が見えたりと、最初からなかなか風光明媚な場所なのに、そっちには全然関心がない様子。
ひとまずターミナルの待合室に入り、トイレを済ませます。
ガラス越しに見える雪山もダイナミックで、「ああ、ついに本当のチベットに着いたんだな・・」と、旅情に浸る私。
・・と言いたいところですが、トイレから出てきた嫁さんに「お腹すいた!」と、いきなり現実に引き戻されます。
ということで、先ほど運転手さんに書いてもらった地図を見ながら、さっそく紹介された店に行ってみることにしました。
地図とは言っても、たったこれだけ・・。
つまり、バスターミナルを出て左にまっすぐ行けば着く・・ということでしょうか。
1キロくらいと言っていたので、徒歩だとだいたい15分くらいでしょうかね。
それではさっそく行ってみましょう!
まずはバスターミナルの外に出ます。
閑散とした時期なのかもしれませんが、客待ちしているタクシーや白タクの類は全くいません。なので、そのまま歩いて行くことに。
(たまに流しのタクシーが通ります。そのまま市街地まで行くならばタクシーを拾うのがおすすめです。料金は10元〜。)
甘孜バスターミナル(康北客运)の付近は、車の整備工場や、部品店、金物店など工業系の店が立ち並ぶエリア。なので、このあたりを観光客が歩いても楽しめる要素は全くありません。
そのまま7〜8分ほどテクテクと歩き、信号がある交差点を越えます。
この信号で左に曲がると、大きな仏塔がある「白塔公園」に行くことができます。・・が、私たちは「まずはメシ!」ということで、そのまままっすぐ進みましょう。
信号を過ぎてから数分すると、小さめのホテルが数件と食堂もちらほら見えてきます。そのどれもが、チベットカラーの「えんじ色」に塗られていて、この辺りからが観光客の目が楽しくなってくる頃合いかと思います。
バスターミナルを出てから、ゆっくり歩いて15分ほど。
道路の右側に、ついにお目当のお店「重慶面館(重庆面馆)」を発見!
「おおっ、ここか!バス運ちゃんがお気に入りの食堂は!」
その運転手さんは四川麺の本場・成都出身で、「面(麺)にはスープとの相性が重要だ!」と力説していたのが印象的。
それを伝えるために、わざわざスマホアプリで翻訳してくれるくらい、麺にはうるさいようです。
この日はちょうど大晦日。
年越しそば代わりに「重慶麺」なんてのも、たまにはありですね!
期待してますよ!
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オーダーは壁掛けメニューから指差しで!
のぞいてみると、店には店員もお客も誰もいません・・。
「あれー?どこ行ったんだろう・・?」
と思いましたが、嫁さんが大きな声で「ニーハオ!」と叫びます。いつの間に覚えたんだ(笑)
すると、奥から包丁とニンニクを持ったおじさんが笑顔で登場!
英語はもちろん通じないのですが、毎度おなじみの「壁掛けメニュー」があるので、注文に困ることはありません。
漢字を読めば何となく理解できるのは日本人の特権。
なるほど、地方だから成都と比べると多少高いのかな?・・とは言っても、日本円にしたら数十円の話。
全部うまそう・・・。
今回は、運ちゃんがおすすめしてくれた「牛肉面(小)」と「抄手(小)」、そして気になった「回鍋肉盖饭(小)」をオーダー。
気に入ったら明日も来ようかな・・!(と思っていましたが、私が滞在した5日間で営業していたのはこの日だけでした・・残念。)
期待を裏切らない牛肉面のスープと麺のコシ
注文が終わると、さっそく奥にある厨房に入り、調理を始めるおじさん。
カンカンと中華鍋を振る金属音が狭い店内に響き渡ります。
この音は「回鍋肉」を作っている音だな?
4卓分しかない小ぢんまりとしたお店です。
しかし、こうしている間にも配達のバイクが戻ってきて、新しい料理を持ってすぐに出ていきます。
「さては、かなりの人気店だな・・?」
オーダーから10分もしないうちに、回鍋肉盖饭が運ばれてきました!
うっまそー!!
ふわっと漂ってくる香ばしい香り。
ご飯と回鍋肉の組み合わせなんて、美味しいに決まってます!
それではいただきまーす!
「・・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・んッ!塩加減が抜群に良い!そしてしっかりと辛い!!」
今回の旅で、他の店でも何度か食べた回鍋肉。「しょっぱい」店が多かったのですが、この店は程よい加減で、肉の旨味もしっかりと残っているのです。
肉は脂が多い(脂身)ですが、ニラの風味とマッチしていて、これがまたご飯とよく合う!
結構辛い部類ではあると思いますので、辛いのが苦手な人にはきついかも。
残念な点が1つ。ご飯が冷えてて硬い・・。
こればかりは、昼間でも気温が0℃までしか上がらない甘孜なので、仕方ないといえば仕方ないですね。冬季でなければきっと温かいご飯が出てくるはず!(夜の康定でも冷えてて硬いご飯でした・・)
続いて「抄手」です!
ワンタンを辣醬紅油スープで茹でたもの。
スープに旨味が凝縮されていて、なかなかのいい出来です。そしてニンニクがほどほどに効いているので、それがワンタンの具材と合間って、これだけでもご飯1杯いけてしまいそうな予感・・。
そして、しっかりと辛い!
さすが四川料理の食堂です。花椒はそこまで強くないので、舌の痺れも弱めで、味としては非常に食べやすいですね。
さて、いよいよ運ちゃんがおすすめしてくれた「牛肉面」の登場です!
おおっ!!
牛肉が山盛り!そしていい香り・・・。
これが2018年の年越しそばになるのか・・。と思うと感慨深いものがありました。
今年も1年色々なことがあったな・・・。
それではいただきまーす!
「・・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・うっ、うまい・・・!」
まずは麺のコシにびっくり!
しっかりともちもち感があり、中国の他の店と比べても「麺を食らう」感が半端ない。
まるで、私の地元横浜の「たんたん麺」を食べている気分でした。
スープは抄手のものとベースは似ていますが、こちらのスープには花椒とニンニクがしっかりと入っており、麺に絡めて「ズズズ」とすすることによって、口の中で味わいがより一層深くなります。
後ろを見ると、厨房のおじさんが心配そうな顔で眺めています。きっと「俺の作ったラーメン、外人の口に合うんかいな・・?」と思っていたことでしょう(笑)
そこで笑顔で「ハオチー!(美味しいよ!)」と言ってみると、おじさんは満面の笑みを・・。
牛肉にもしっかりと味がしみていて、噛むとよく味が出ます。そして見た目以上に柔らかくてびっくり!
色からして「硬いかなー?」って思っていたので尚更です。
こりゃ予想以上だ!
運ちゃんがおすすめの食堂は、康定に続いて期待を裏切らない!
そしてボリュームも満点!小サイズでもこの量。少食の人なら、これ1杯でかなりお腹いっぱいになると思います。
私はかなり大食いの方でして、今回は嫁さんとシェアしましたが、2人ともこの3品でかなり満腹!
うん、甘孜の「重慶面館」、かなりおすすめです!
(この後の滞在中、他の店でも2回ほど牛肉面を食べましたが、ここが一番美味しかった〜・・・。)
まとめ
甘孜の長距離バスターミナルから約1キロほどの場所にある「重慶面館」
麺にうるさいバスの運転手さんがおすすめするだけあり、かなり満足できた牛肉面。他にも豊富なメニューが揃っているので、甘孜を訪れた際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
辛いけど、味付けは日本人の口にも合うと思いますし、価格も比較的リーズナブルなので節約旅行にもぴったりです。
だいたい朝から夕方5〜6時まで営業中とのことでした。
もう少しバスターミナル寄りに「重慶小吃」「重慶小面」という似た名前の店がありますが、今回の店は「重慶面館(重庆面馆)」なのでお間違いのないように!(もしかしたらその店も美味しいかも・・・?未チャレンジなので分かりませんが・・)
参考にしていただければ幸いです。
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