タイの首都バンコクから約1000キロ、最北端の地に「メーサイ」という町があります。
一般の観光客にはあまり馴染みのない場所ですが、私のように「辺境好き」の人にとっては魅惑の国境地帯で、川を1つ挟んで隣国ミャンマーと接している活気のある町です。
今回改めてメーサイを訪れたので、町の見どころスポットや行き方などを写真を添えてお伝えしたいと思います。
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メーサイの見どころスポット7選!
1.タイーミャンマー国境
タイの最北端ということで、隣国のミャンマーと国境を接しているメーサイ。
町中至る所に、ミャンマーから乗り入れた黒いナンバーをつけた車が行き交い、荷物を積んだ商隊の小型トラックも見られます。
現代の日本では陸路で国境を接している場所がないため、川1本を隔てて言葉や文化、そして雰囲気までもがガラッと変わるのはとても新鮮に感じられるでしょう。
国境は徒歩で越えることができます。
以前はミャンマー入国の際にはビザが必要で、ビザ無しの日帰り越境には500Bが必要でしたが、2018年10月からはどちらも不要になりました。(係員によっては請求して来ることもあるようです)
2.タイ最北端の碑
国境を正面に見た右側にあるのは「タイ最北端の碑」。
特にこれといって面白いものではありませんが、タイ全土を旅する人にとっては重要なスポットになります。
見ていると、観光客の多くはこのオブジェを背にして記念撮影をするようです。
3.タイーミャンマー国境橋
川幅10mほど、橋全体の長さは50mにも満たない小さな国境橋ですが、中程に注目すると「国旗」がタイのものからミャンマーに変わるのが見えます。
陸路越境の定番として「右足タイ、左足ミャンマー」みたいな楽しみ方をする旅行者が多いです。
橋を渡るには一度タイの出国手続きをする必要があり、渡り終えたら必ずミャンマーの入国手続きをする必要があります。
タイに戻るには逆パターンで手続きすれば大丈夫ですが、イミグレーションの手続きにはそれなりに時間がかかるのでご注意ください。
4.サイロームジョーイ交易市場
こちらは、タイ・ミャンマー両国の交易所になっていて、様々な生活用品が所狭しと並んでいる巨大市場です。
タイからは、タイ産のフルーツや食肉などの食材、衣類、雑貨など。ミャンマーからは漢方の材料や薬草類、乾物・菓子などの食料品、衣類、革製品など、そして中国からの衣類や格安電気製品がそれぞれ売られています。
ただ、品質はあまり良いとは言えず、一般の旅行者にとってはどれがどこの製品か見分けるのは困難なので買い物には不向きかと思いますが、散策しながら国境の町が醸し出す雑多な雰囲気を楽しむにはぴったりです。
ミャンマー人が顔に塗っている「タナカ」というクリームもここで売られています。直射日光が強いミャンマーで、頬が赤くなるのを防ぐ日焼け止めとして、ほとんどのミャンマー人が愛用しています。
5.ワット・プラタート・ドーイワーオ寺院
サーロームジョーイ市場から徒歩5分ほどの距離にある大規模な寺院がこちら「ワット・プラタート・ドーイワーオ」です。
入り口から200段あまりの階段を登り切ると、そこには大きな金色の仏塔がそびえています。
その仏塔の裏側に回ると、ミャンマー側の町「タチレク」を見下ろせる展望スポットがあり、本堂の奥には国境橋を見下ろせるスポットもあります。
番外編A.アカ族のコーヒーショップ
メーサイから10キロほど離れたパーミー山(ドイ・パーミー)には、少数民族のアカ族が暮らす集落があり、名産品のパーミー・コーヒーを飲むことができます。
またアカ族の料理も提供しているので、興味がある方は立ち寄ってみてはいかがですか?
メーサイから車で15分ほどで到着できます。メータータクシーはありませんので、国境付近にいる一般タクシーを交渉することになります。ほとんど英語は通じませんが、会話帳を駆使したり、ジェスチャーで頑張ってみましょう。
チャーター料金は、往復・2時間くらいで500〜1000Bくらいが交渉の目安。
番外編B.国道沿いのフルーツ直売店
シーズンによっては、メーサイからチェンライに向かう国道1号線には、近くの果樹園で採れたフルーツを直売している屋台が立ち並んでいる区間があります。
イチゴやパイナップルがメインで、1キロ単位で購入可能です
場所は、メーサイ国境を起点にして、チェンライ方面へ10キロ〜15キロ付近になります。
12月〜3月くらいには名産品のイチゴや、イチゴ酒、フレッシュジュースなども販売されているので、行きのバスの中から見えたら場所をチェックしておくと良いでしょう。
上記のパーミーコーヒーに行った帰り道に、チャーター車で寄り道してもらうと良いかと思います。
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ワット・プラタート・ドーイワーオに行ってみよう
メーサイの見どころ人気ナンバーワンの寺院「ワット・プラタート・ドーイワーオ」。
何度か訪れたことがある私たちですが、改めて訪れてみたのでご紹介したいと思います!
国境の手前100mくらいにある細道。こちらがワット プラタート ドーイワーオへの参道になります。
バスターミナルから乗車したソンテウを降りた付近(国境を正面に見て左側)に出ている緑色の看板には、「DOI WAO」と書かれているのですぐに分かるかと思います。
しばらく歩いて、商店が立ち並ぶ区画を抜けると・・・
正面にはお寺の入り口が見えてきました!
ここからは階段を200段ほど登っていくことになります。
この日の気温は33℃!すでに汗だくになっていて、着ていたTシャツはベトベト・・。それでも階段は木陰になっているので、街中よりは涼しく感じます。
体力に自信がない方は、階段の右脇に停まっているバイクタクシーを利用すれば上まで連れて行ってくれます。
位置関係はこんな感じ。
あとで展望台から景色を見る参考に、頭の中に入れておきましょう。
階段を登りきったところにそびえ立つ黄金の仏塔。
左に行くと「お参りセット」を販売しているので、20Bを渡して受け取りましょう。
屋根がついているブースが仏壇です。
作法は簡単!
靴を脱いで、大きいろうそくで線香に火をつけて、両手で線香を挟んで「日頃の感謝」を唱えます。
それが済んだら、3回土下座をして、線香を線香立てに置いて終わり!
気持ちが晴れやかになったら、展望台に行きましょう。
眼下に広がるのは、ミャンマー領タチレクの町。島国で暮らしている日本人からすると、すぐ目の前に他国の領土があるのはなかなか想像しずらいですが、例えるなら福岡県博多から歩いてすぐに韓国釜山の町が見えるような感覚でしょうか。
なかなか感慨深いものがありますし、そう考えると旅情も誘います。
山の向こう側にはミャンマー寺院も見えていますね。
せっかくなので、本堂にもお邪魔しましょう。
奥に歩いて行くと紫色の建物があり、その向かい側にあるのが本堂。
出入りは自由なので、中にある仏様に手を合わせてから帰るのが良いでしょう。
ちなみに、長い時間居座ったり、参拝者の邪魔をしなければ撮影も大丈夫です。ただし声を出しながらの配信(youtubeなど)はやめましょう。
お坊さんにお布施(相場は1人100B程度)を渡すと、個別にお祈りをしてくれます。
本堂の入り口には、小さな仏像が所狭しと並べられています。
お坊さんが修行の一環として、1体1体時間をかけて手彫りしているそうです。
本堂を出て右に進むと、もう1つの展望台があります。
階段の手前で靴を脱いで上に行くと・・・。
タイーミャンマー国境橋を見ることができます!
木が邪魔で見づらくなってしまいましたが、国境にあるイミグレーションの建物から橋が出ていて、ミャンマー側と繋がっているので見て取れます。
こういうのが好きな変わった人(私のことです)は楽しめるかと思います。
メーサイへの行き方・アクセス情報
まずはGoogleマップをご覧ください。
チェンライからの距離は約60キロ、路線バスで1時間半くらいの道のりです。
チェンライからはメーサイ行きのエアコン無し路線バスが出ていて、片道39B〜50B。バスによって多少の変動がありますが誤差の範囲です。
また乗り合いバン(ロットゥー)は狭いですがエアコン付きで多少快適。ただしスーツケースは持ち込めないことがあります。
メーサイバスターミナルから国境エリアまでは約5キロ離れていて、この区間は赤い乗り合いバス(ソンテウ)が運行されています。片道15Bです。
逆にバスターミナル方面へのソンテウは、ちょっと分かりにくいですが、降りた反対車線から発車しています。
メーサイ国境エリアからゴールデントライアングル方面へ向かう、チェンセーン行きの青いソンテウは、国境から500mほどチェンライ側に戻ったあたりから発着します。
料金は40Bです。
国境付近で乗り場を聞くと「ゴールデントライアングル行きのソンテウは無い」とウソを教えられて、貸切車を紹介されるので注意が必要です。
その料金の言い値は片道500B程度。観光地として考えるなら距離的には妥当なので、スケジュールが詰まっていて急いで移動したい方はそれでもいいかもしれません。
ゴールデントライアングルについてはこちらの記事にまとめました!
チェンライの空港から出発するのであれば、空港でレンタカーを借りて周遊するのが一番便利で、コスパ的にもお得です。
日本と同じ左側通行で、チェンライ〜メーサイは片側2車線のバイパスが続くので運転しやすいです。
北タイの見どころは、アクセスが悪いのがネックなので、自由に動ける交通手段を確保すれば幅が広がります。
まとめ
タイ最北端の「メーサイ」は、ミャンマーと国境を接する辺境の町。
特に観光地という訳ではありませんが、陸路で旅をする方にとっては興味深い要素がたくさん詰まっています。
チェンライから片道200円程度の交通費で、陸路国境の町に漂う独特の雰囲気を味わうことができます。
北タイを周遊する際に、日帰りでフラッと立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
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